投資コラム
定期預金はおすすめしない?理由やデメリットなどを詳しく解説
定期預金は普通預金よりも金利が高いこともあり、気になっている方も多いでしょう。 定期預金とは、機関を決めて金融機関にお金を預け入れる資産運用方法の一つです。 しかし、 「定期預金はおすすめしない」 「定期預金はデメリット […]
定期預金は普通預金よりも金利が高いこともあり、気になっている方も多いでしょう。
定期預金とは、機関を決めて金融機関にお金を預け入れる資産運用方法の一つです。
しかし、
「定期預金はおすすめしない」
「定期預金はデメリットが多い」
といったことを聞くこともあり、実際に始めるべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、なぜ定期預金がおすすめしないと言われるのか、メリット・デメリットなどを解説します。また、定期預金がおすすめの人の特徴や注意点なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。
- 定期預金がおすすめしないと言われる理由は?
⇒ 満期まで預金を引き出せないことなどが理由です!詳しく解説します。 - 定期預金がおすすめではない人は?
⇒ 効率的な資産運用を目指す人や手元の資金に余裕がない人には不向きです。 - 定期預金の選び方のポイントは?
⇒ 金利や預入期間、通貨など、複数のポイントに注目して条件に合うものを選ぶことが大切です!
目次
定期預金とは?
定期預金とは、銀行などの金融機関に、あらかじめ期間を設定したうえで、お金を預け入れる貯金方法です。
期間は1ヶ月〜10年程度が一般的で、指定できる預入期間は金融機関によって異なります。
なお、定期預金では指定した期間を迎えるまで、基本的に預金を引き出すことができません。
普通預金との違い
定期預金と普通預金は、「預入期間の定めがあるか」が主な違いです。
先に述べたとおり、定期預金はあらかじめ期間を設定したうえで、お金を預けます。そのため、原則として満期を迎えるまでは、預金を引き出すことはできません。
一方、普通預金は預入期間が決まっていないため、お金を好きなタイミングで出し入れできます。
普通預金は自由度が高い分、定期預金よりも金利が低めに設定されていることが一般的ですが、財布代わりとしてお金を出し入れ可能です。
定期預金はおすすめしないと言われる理由
「定期預金はおすすめしない」
と聞くこともあり、興味はあるものの始めるべきか悩んでいる方も多いでしょう。
定期預金がおすすめしないと言われる主な理由は以下の3つです。
- 金利が低いから
- インフレリスクがあるから
- 満期を迎えるまで預金を引き出せないから
定期預金は普通預金よりも金利が高いとはいえ、不動産投資や株式投資などを比較すると金利が高いとは言えません。
たとえば、三井住友銀行は普通預金の金利が0.100%であるのに対し、定期預金は預入期間や金額によって0.105〜0.300%となっています。
普通預金と比較すると金利は高いですが、仮に200万円を年利0.2%で1年間定期預金で預けた場合、利息はたった40円です。
また、昨今はインフレが進行しており、定期預金の金利ではインフレリスクに対応できないことも、おすすめできない理由として挙げられます。
2023年8月の消費者物価指数(CPI)によると、消費者物価指数の総合指数は前年同月比3.2%上昇しています。一方、定期預金の金利は0.105〜0.300%であるため、物価上昇率に対して定期預金の金利ではカバーできない状況なのです。
そのほか、急に手元にお金が必要になったときに、定期預金のお金を使いたくても引き出せないこともあり、おすすめしないと言われています。
定期預金の種類と特徴
ひとえに定期預金といっても、預け入れる金額や方法によって以下の5種類に大別できます。
種類 | 特徴 | 向いている人 |
固定金利定期預金 | ・預入期間中の金利が変わらない | ・一定期間使わないお金を最小限のリスクで運用したい人 |
変動金利定期預金 | ・6ヶ月に一度を目安に、金利の見直しが行われる | ・市場の情勢に合わせて資産運用したい人・金利変動のリスクを許容できる人 |
外貨定期預金 | ・海外の通貨で預け入れる定期預金・海外の金利が適用されるため、日本円で預け入れるよりも効率的に資産形成できる可能性がある・預金保険制度の対象外である | ・日本円より高い金利で運用したい人・為替変動のリスクを許容できる人 |
大口定期預金 | ・最低預入金額が決まっている・最低預入金額は数百万円以上や1,000万円以上などがある・預入期間は10年以下が一般的・預入金額が高くなることが多く、金利が高めに設定されている・預金保険制度対象だが、1,000万円を超えた預入は保障されないので注意が必要 | ・まとまったお金を低リスクで運用したい人・保有資産に余裕があり、今すぐ使う予定がない |
積立定期預金 | ・毎月決まった金額が自動的に定期預金として積み立てられる・500円など少額から設定できるものもある・同じ金融機関の普通預金から毎月一定額を定期預金に振り替える方法が一般的 | ・まとまったお金は手元にないが、定期預金に預け入れたい人・継続的な貯蓄が苦手な人 |
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
固定金利定期預金
固定金利定期預金は、定期預金としてお金を預け入れた日から満期を迎えるまで、金利が変わらないことが特徴です。
契約期間中に市場の金利が下がっても、定期預金の金利は変わらないため、安心してお金を預けられます。
しかし、預入期間中に市場の金利が上昇しても、金利が上がることはありません。
なお、固定金利定期預金は預金保険制度対象となっているため、金融機関が破綻しても1,000万円までの元本は保証されることも魅力です。
変動金利定期預金
変動金利定期預金は、固定金利定期預金とは異なり、預金期間中の金利が市場の金利動向に応じて変動する定期預金のことです。
6ヶ月に一度を目安に金利の見直しが行われます。
変動金利定期預金は将来的に金利が上昇する可能性がある場合に有利となる一方で、金利が下がるリスクもあるため、市場の金利動向やリスク許容度を考慮したうえで選択するようにしましょう。
外貨定期預金
外貨定期預金とは、日本円以外の外国通貨で預け入れる定期預金のことです。
たとえば、米ドル、ユーロ、オーストラリアドルなどの通貨で預金を行います。
外貨定期預金は、為替レートの変動や預け入れた外国通貨の金利に影響を受けるため、日本円での定期預金とは異なる特徴を持っています。
たとえば、外貨定期預金は、預け入れ時と引き出し時の為替レートの差によって、日本円換算での元本や利息に影響が出る可能性があります。為替レートが有利に動けば利益が出ることもありますが、不利に動けば元本割れするリスクもあります。
また、為替手数料などのコストが発生することが多く、想定よりも利益が得られないケースも少なくありません。
外貨定期預金は、どのような仕組みなのか、リスクとリターンを十分に理解した上で選ぶことが重要です。
なお、外貨定期預金に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
参考記事:外貨預金はおすすめしない?理由・デメリットをあわせて解説
大口定期預金
大口定期預金とは、最低預入金額が決まっていることが特徴です。
数百万円以上や1,000万円以上など高額な金額を預け入れることで、一般的な定期預金よりも高い金利が適用される傾向にあります。
大口定期預金は、預金保険制度の対象となりますが、保証対象は1,000万円とその利息までとなっているため、超える部分については注意が必要です。
積立定期預金
積立定期預金とは、毎月一定額を積み立てる形式の定期預金のことです。
通常の定期預金が一度にまとまった金額を預けるのに対し、積立定期預金では、毎月少しずつお金を積み立てていくことで、最終的にまとまった資産を形成することを目指します。
毎月積み立てていく方式のため、まとまった資金がなくても始めやすいことが魅力です。
たとえば、毎月1万円を1年間積み立てると、満期時には元本として12万円が貯まります。
積立定期預金でも、通常の定期預金と同様に利息がつきます。ただし、積立の途中で追加される金額に対しては、その時点から利息が計算されるため、元本全体に対して一律の利息がつくわけではありません。
積立定期預金は、無理なくコツコツと資産を増やしていきたい人におすすめの選択肢であるといえます。
定期預金のメリット
定期預金を始めるうえで、どのようなメリットがあるのか知っておくことが大切です。
ここでは、定期預金のメリットを解説します。
普通預金よりも金利が高め
定期預金は、普通預金と比較して金利が高めに設定されていることがメリットです。
以下の表は、三菱UFJ銀行と三井住友銀行の普通預金金利と定期預金金利をまとめたものです。
普通預金金利(円) | 定期預金金利(円) | |
三菱UFJ銀行 | 年0.02% | 年0.025〜0.300% |
三井住友銀行 | 年0.1% | 年0.105~0.300% |
参考:三菱UFJ銀行HP・三井住友銀行HP(2024年8月時点)
このように、金融機関によって金利に差があるものの、普通預金金利よりも定期預金金利の方が高くなっていることがわかります。
普通預金では、日常的な入出金の利便性を重視しているため、金利は比較的低く設定されていますが、定期預金は一定期間お金を預け入れることで、より高い金利が適用されます。
資産を増やすためには少しでも金利の高い商品を選ぶことが重要であるため、直近で使う予定のないお金は、定期預金に入れておく方が効率的であるといえるでしょう。
手数料がかからない
定期預金は、預け入れや管理にかかる手数料が発生しないのもメリットのひとつです。
たとえば、投資信託の場合はファンドによって異なりますが、基本的に購入時手数料や監査報酬、運用管理費用、売買委託手数料といった手数料がかかります。
一方、定期預金は契約から満期を迎えるまで手数料がかからず、安心して運用できます。
元本割れのリスクがない
定期預金は、預金保険制度によって、一定額まで元本が保証される点もメリットです。
預金保険制度とは、金融機関が破綻した際に、預金を一定の範囲内で保護する制度です。
具体的には、1つの金融機関につき、元本1,000万円とその利息までを保険機構が保証してくれます。
預金保険制度の範囲内であれば元本割れのリスクがなく、安全性が高い資産運用であるといえます。
預入期間を選べる
定期預金は、各金融機関が提供している定期預金のラインナップのなかから、預入期間を自由に選択できることもメリットとして挙げられます。
1ヵ月・3ヵ月・6ヵ月・1年・2年・3年・4年・5年・10年などさまざまな選択肢があり、将来のライフプランに合わせて預入期間を設定できます。
たとえば、2年後に予定している車の買い替えに合わせて2年の定期預金、老後資金の蓄えとして10年の定期預金を契約するといった選択も可能です。
預入期間が長いほど金利が高くなる場合が多いため、将来の計画に合わせた期間を選ぶことで、効率的に資産を増やせます。
定期預金のデメリット
定期預金は普通預金よりも金利が高い、元本割れのリスクがないといったメリットがある一方で、デメリットもあります。
ここでは、定期預金のデメリットを見ていきましょう。
運用効率が低い
定期預金は預金保険制度の範囲内であれば原本割れリスクがない反面、運用効率が低いことがデメリットです。
資産運用においてリスクとリターンは比例するため、安全性の高い定期預金は、不動産投資や株式投資などと比較して期待できるリターンは少ないといえます。
とくに日本は低金利時代と言われていることもあり、定期預金だけで効率的に資産を増やすのはむずかしい状況です。
定期預金の金利は、預入期間が長いほど高めに設定される傾向にあります。
使う予定のないお金は、預入期間が長めの定期預金に入れる、ほかの投資方法を併用するなどして、投資目標に合わせて運用を行いましょう。
基本的に満期を迎えるまで引き出せない
定期預金は、基本的に満期を迎えるまでお金を引き出すことができないというデメリットがあります。
緊急で資金が必要になった場合は、一部解約または中途解約の手続きを行わなければなりません。
なお、一部解約または中途解約の手続きを行ったとしても、手数料はかかりませんが、預入時に予定していた金利ではなく期限前解約金利が適用されるため、受け取れる利息が少なくなります。
定期預金を始める際は、資金の流動性が低いことを認識して、預入期間を選ぶようにしましょう。
預入金の全額が守られない可能性がある
定期預金は預金保険制度によって1つの金融機関につき、元本1,000万円とその利息までが保証されます。
しかし、1,000万円を超える金額を預けた場合、超過分の預金は守られない可能性があります。
1,000万円以上の資産を運用するときは、金融機関が破綻するリスクを想定して、預入先を分けるなどの対策を行いましょう。
インフレで資産が目減りする可能性がある
定期預金は、インフレの影響を受けやすいというデメリットがあります。
2023年8月の消費者物価指数(CPI)によると、消費者物価指数の総合指数は前年同月比3.2%上昇しています。
一方、三井住友銀行の定期預金の金利を参考にすると、預入期間や金額によって変動しますが、0.105〜0.300%となっています。
つまり、インフレによって物価が上昇しているスピードに対して、定期預金の金利ではカバーできない状況なのです。
定期預金の金利が物価上昇率よりも低いと、お金を預けている間に価値が目減りしてしまうことになります。
定期預金は安全性が高いため資産を守りやすいですが、インフレリスクを考慮した資産運用を行うことが大切です。
定期預金がおすすめな人
定期預金の特徴やメリット・デメリットを確認したうえで、どのような人におすすめなのか見ていきましょう。
【定期預金がおすすめな人】
- リターンを期待するよりもリスクの少ない資産運用を選びたい人
- 手元にお金があると使ってしまう人
- 計画的にお金を貯めるのが苦手な人
- 将来必要なお金を計画的に貯めたい人
- 手元の資金に余裕がある人
定期預金は普通預金よりも金利が高いですが、不動産投資や株式投資などと比較すると期待できるリターンは少ない資産運用方法です。
ただ、一定額まで元本を保証されるメリットがあるため、リターンよりもリスクの低さを重要視する方に適しています。
さらに、手元の資金に余裕があり、なおかつ計画的にお金を貯めるのが苦手といった方にもおすすめです。
定期預金をおすすめできない人
資産状況や性格などから、定期預金をおすすめできない人もいます。
定期預金をおすすめできない人の特徴は以下のとおりです。
【定期預金をおすすめできない人】
- 効率的に資産運用をしていきたい人
- 好きなタイミングで自由にお金を引き出したい人
- 手元の資金に余裕がない人
定期預金は、基本的に満期を迎えるまで預金を引き出せないため、自由にお金を引き出したい人や、手元の資金に余裕がない人にはおすすめできません。
また、定期預金はさまざまな投資方法のなかで、運用効率が高いとはいえません。
そのため、効率的に資産を増やしたいと考えている方にも不向きである可能性が高いです。
定期預金の選び方5つのポイント
定期預金は、金融機関によって金利や預入期間、通貨などに違いがあり、さまざまな運用方法があります。
そのため、目的に応じて適した定期預金を選択することが大切です。
ここでは、定期預金を選ぶときの5つのポイントを解説します。
金利
定期預金は銀行によって設定されている金利が異なるため、まずは金利をチェックするようにしてください。
高い金利を設定している銀行を選ぶことで、利息を多く受け取れます。
複数の銀行の金利を比較し、最も有利な条件の定期預金を見つけるようにしましょう。
なお、店舗型の金融機関よりも、ネット型の金融機関のほうが金利が高い傾向にあります。金利の高さを重視する場合は、ネット銀行の定期預金も検討してみてください。
預入期間
定期預金を始めるときは、資金計画に合った預入期間を選ぶこともポイントです。
定期預金は短いものでは1ヶ月、長いものだと10年の預入期間のものがあり、契約時に期間を設定します。
急な出費に備えたい場合は短期間のものを、長期的に資産を増やしたい場合は長期間のものを選ぶとよいでしょう。
また、車の買い替えや子どもの入学費など、大きな出費が発生するタイミングがわかっているときは、タイミングを合わせて預入期間を設定するのがおすすめです。
途中解約すると適用金利が下がってしまうため、満期前に解約することがないよう期間を決めましょう。
利息
定期預金の金利には「単利」と「複利」の2種類があります。
単利は元本に対してのみ利息が計算されるのに対し、複利は利息が元本に組み入れられ、その合計金額に対して再度利息が計算されます。
複利による運用は利息が雪だるま式に増えるため、単利で運用するよりも効率的に資産を増やせます。
ただし、複利を選択できるのは預入期間が3年以上など、条件を設けている金融機関が多いため、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
金利の種類
定期預金は「変動金利」と「固定金利」の2種類の金利タイプがあります。
固定金利は預入時の金利が満期まで変わらないのに対し、変動金利は市場の金利動向に応じて、6ヶ月に一度を目安に金利の見直しが行われます。
将来の金利が上昇する可能性がある場合は変動金利を選ぶことで効率的に資産を増やせる反面、金利が下がるリスクもあります。
自分のリスク許容度に応じて、どちらの金利タイプを選ぶべきか考えることが大切です。
なお、変動金利の定期預金を取り扱っていない金融機関もあるため、変動金利にこだわる場合は事前に確認しておくようにしましょう。
通貨
定期預金は「円預金」と「外貨預金」の2種類があります。
円預金は日本円で預け入れるもので為替リスクがありませんが、金利が低い傾向にあります。
一方、外貨預金は外国通貨で預け入れるため、為替レートの変動によって元本が増減します。為替変動で円安が進むと効率よく資産を増やせる反面、円高が進んで損をする可能性もゼロではありません。
また、日本円の定期預金よりも金利が高く設定されていることが多いこともポイントです。
ただし、預入や受け取りの際に手数料がかかります。
想定よりもリターンが多くないこともあるため、仕組みや特徴などを知ったうえで検討しましょう。
定期預金の始め方
これまで定期預金をしたことがない場合、どのような手順で進めるべきかイメージできない方も多いでしょう。
ここでは、基本的な定期預金の始め方を解説します。
定期預金をする金融機関を選ぶ
定期預金を始めるときは、お金を預ける金融機関を選ぶのが最初のステップです。
金利や預入期間などから、資産運用の目的に合う金融機関を選ぶようにしましょう。
また、金利上乗せキャンペーンなどを実施しているケースもあるため、有利な条件で始められる可能性がないかもチェックしてみてください。
定期預金の条件を決める
金融機関を決めたら、定期預金の条件を決めていきましょう。
住宅購入資金や子どもの入学金、車の買い替え費用など、「いつ・いくら必要なのか」を具体的にイメージし、定期預金の金額や預入期間を決めるのがポイントです。
また、使う予定のないお金をとりあえず預けるという場合は、途中解約する可能性はないかシミュレーションを行いましょう。
口座開設手続きを行う
定期預金を行う金融機関と条件を決めたら、口座開設手続きを進めていきます。
金融機関によっては、郵送やインターネットで口座開設を進められるところもあります。窓口で手続きをするのがむずかしい場合は、インターネット完結型の方法を選択するのがおすすめです。
また、手続きの際は運転免許証などの本人確認書類があるとスムーズに進められるので、事前に準備しておくようにしましょう。
定期預金についてよくある質問
最後に、定期預金に関するよくある質問を見ていきましょう。
定期預金が満期になったらどうなりますか?
定期預金の満期後の取り扱いは、以下の3つの選択肢があります。預入時に選択するケースが多いため、違いを確認しておきましょう。
【定期預金の満期後の選択肢】
- 元利自動継続:定期預金の元金と満期時の利息を合算し、同期間の定期預金を継続する方法。継続日の金利が適用される。
- 元金自動継続:定期預金の元金のみ、同期間の定期預金が継続される。継続日の金利が適用される。満期時の利息は普通預金口座に入金される。
- 自動解約:定期預金の元金と満期時の利息を合算した金額が、普通預金口座に入金される。
以上の3つの選択肢があります。
ただし、定期預金は「休眠預金」とみなされる可能性があるため注意が必要です。
休眠預金とは、10年間取引のない預金口座のことを指します。
休眠口座となった場合、民間の公益的な活動として資金が活用される仕組みとなっています。
定期預金の場合、満期後の選択にかかわらず、最初の満期日を起点に10年間取引がなければ休眠口座となります。
そのため、自動継続を繰り返しているうちに、休眠口座となるケースがあるため注意しましょう。
定期預金で100万円を1年間預けたらいくらになりますか?
定期預金で100万円を1年間預けた場合、いくらになるのかシミュレーションしてみましょう。
今回は、三菱UFJ銀行と三井住友銀行の定期預金金利を参考に計算を行います。
まず、定期預金として100万円を1年間預けた場合の三菱UFJ銀行と三井住友銀行の金利は以下のとおりです。
- 三菱UFJ銀行:年0.025%
- 三井住友銀行:年0.110%
- 100万円を1年間預入、金利年0.025%の場合:満期時の定期預金額:100万250円
- 100万円を1年間預入、金利年0.025%の場合:満期時の定期預金額:100万1,100円
1年で大きなリターンを期待することはできませんが、長期的に運用すると受け取れる利息が大きくなります。
定期預金を解約する方法は?
満期を迎える前に定期預金を解約する場合、「中途解約」または「一部解約」の手続きを行います。
【中途解約】
中途解約は、預入している金額のすべてを引き出す方法です。
銀行窓口やインターネットバンキングなどで手続きを行うのが一般的で、通帳や銀行印、本人確認書類、キャッシュカードなどが必要になります。
また、金融機関によっては途中解約で引き出せる金額の上限が設定されているケースがあるので注意しましょう。
【一部解約】
一部解約は、満期を迎える前に預入金の一部を引き出す方法です。
中途解約と同様に、銀行窓口やインターネットバンキングなどで手続きができます。
ただし、金融機関によっては一部解約に対応していないところがあったり、預入日から一定期間が経過するまでは手続きができなかったりと、制約がある場合もあるので事前に確認しておくことをおすすめします。
なお、中途解約と一部解約を行う際、預入時に予定していた金利ではなく期限前解約金利が適用されるため、受け取れる利息が少なくなることがほとんどです。
手数料はかかりませんが、想定よりも利息が少なくなるため、解約の条件を理解したうえで手続きを進めましょう。
定期預金する銀行はどこがいいですか?
定期預金を行う際、金利の高さを重要視するならネット銀行がおすすめです。
店舗型の銀行よりも、金利が高めに設定されている傾向にあります。
ただ、悩んだときに対面でスタッフに相談したい、普段利用している金融機関がよいと言った場合は、利便性が高いと感じられる銀行を選択するのがおすすめです。
定期預金と普通預金ではどちらが得ですか?
定期預金と普通預金では、定期預金の方がお得であるといえます。
普通預金よりも、定期預金の方が適用される金利が高いため、多くの利息を受け取れるからです。
ただし、普通預金は必要なときにすぐにお金を出し入れできるというメリットがあるため、預入を検討しているお金の使い方に応じて、最適な方法を選ぶことが大切です。
まとめ
今回は、定期預金がなぜおすすめしないと言われるのか、理由やデメリットを解説しました。
定期預金は、普通預金よりも金利が高めに設定されている、預金保険制度があって安全性が高いといった点がメリットです。
しかし、不動産投資や株式投資などと比較すると運用効率が低く、基本的に満期を迎えるまで引き出せないといった点がおすすめしないとされる理由です。
そこで、リスクを抑えつつ安定したリターンが期待できる投資として、「不動産クラウドファンディング」がおすすめです。不動産投資の一種であり、1口1万円などの少額から始められるうえに、年利3〜5%を期待できます。
なお、不動産クラウドファンディングを始めるなら、首都圏の中古物件に特化したエキスパート集団ファミリーコーポレーションが管理・運用する「不動産BANK」がおすすめです。元本の安全性に配慮していることや、手間なく簡単に始められることなどが魅力です。また、不動産BANKでは、利回り6%という高いリターンを期待できます。
今回の記事を参考に、定期預金や不動産クラウドファンディングなどから、最適な資産運用の方法を検討してみてください。