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退職金

退職金運用のおすすめランキング!運用方法とあわせて解説

退職金の運用におすすめの方法を紹介します。退職金の運用で失敗しないためのコツや困ったときの相談先なども解説するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

定年後に余裕のある生活を送るためには、退職金を適切に運用することが重要です。実際に定年が近づくなかで退職金の運用を検討しているものの、どのような方法で運用すればよいのかわからず、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

本記事では、退職金の運用におすすめの方法を紹介します。退職金の運用で失敗しないためのコツや困ったときの相談先なども解説するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

※ 本サイトでは、退職金に関する情報をまとめた記事が複数ございます。ぜひご参考くださいませ。

退職金運用をおすすめする4つの理由

まずは、退職金運用をおすすめする主な理由は以下の4つです。

  • 退職後すぐに年金を受給できるわけではない
  • 退職金の受給額は減少傾向にある
  • 平均寿命が延伸している
  • インフレに備える必要がある

退職金を受け取ったあとは単に預金するだけではなく、積極的に運用していくことが大切です。

退職後すぐに年金を受給できるわけではない

老後は年金が主な収入源となりますが、退職後すぐに受給できるわけではありません。

年金の受給開始年齢は、原則として65歳からです。会社によっては60歳で定年退職を迎えるため、5年間は収入がなくなります。そのため、十分な貯蓄がある場合を除いては、退職金を切り崩さざるを得なくなり、減らした分だけ老後の生活が苦しくなってしまうのです。

もちろん、年金を受給できる年齢まで再雇用で働き、生活費を補う人もいるでしょう。しかし、定年前と比べると収入は大幅に減少するケースがほとんどです。結局は、退職金に手をつけなければ生活できない人も少なくありません。

資産運用をおこなえば、退職金を取り崩しながらも、同時に資産を増やしていけます。老後生活は長いため、定年後の数年間で退職金を使い過ぎることのないように注意しておきましょう。

退職金の受給額は減少傾向にある

退職金の受給額が減少傾向にあることも、積極的に退職金を運用するべき理由といえます。退職金をうまく運用できれば、減少している分の穴埋めができるかもしれません。

定年時の平均退職給付額は平成15年の調査で2,499万円、平成30年の調査では1,788万円と、15年間で700万円以上減少しています。

出典:厚生労働省「平成15年退職給付(一時金・年金)の支給実態」「平成30年退職給付(一時金・年金)の支給実態

自身が定年退職を迎えるまでの間に、退職金の受給額がさらに減少する可能性も否定できません。

また、退職金だけではなく年金の受給額も減少傾向にあることを覚えておきましょう。国民年金はほぼ横ばいで推移していますが、厚生年金の平均受給月額は平成29年度の14万7,051円に対し、令和3年度には14万5,665円と、たった4年間で1,500円近く下落しています。

出典:厚生労働省「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況

定年後に入ってくる退職金と年金の受給額が減少すれば、当然、生活にも支障が生じてくるでしょう。そのため、ある程度まとまって入ってくる退職金を運用し、少しでも資産を増やしていくことが重要です。

平均寿命が延伸している

男女ともに平均寿命は延伸しているため、退職金を運用し、余裕のある老後資産を形成することも大切です。一般的な退職年齢は60~65歳ですが、平均寿命は今や80歳を超えています。平均すると退職後に15~20年以上は生きる計算になり、その分の生活費は最低限確保しておかなければなりません。

厚生労働省の調査によると、男性の平均寿命は81.47歳、女性は87.57歳です。もちろん、90歳や100歳を超える人も珍しくありません。老後の生活費は余裕をもって用意しておくべきといえます。

また、老後は医療費がかさんだり、施設への入所費がかかったりするケースも想定しておく必要があるでしょう。そのため、退職金は単に切り崩していくのではなく、資産運用によってできるだけ長持ちさせることを心掛けてください。

出典:厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況

インフレに備える必要がある

退職金を運用すれば、インフレに備えられます。退職金を日本円のまま持っておくだけでは、インフレ時に資産が目減りしてしまうリスクがあります。

たとえば、インフレによって物価が2倍になると、日本円の実質的な価値は半減してしまいます。しかし、退職金で不動産を購入するなど、日本円以外のものにかえて保有していれば、インフレが起きても資産を減らさずに済むかもしれません。場合によっては、物価とともに資産の価値が上がっていくこともあるでしょう。

事実、現在の日本はインフレ傾向にあります。そのため、退職金を運用せず、銀行に預けたままにしておく行為には、大きなリスクがともなうことを理解しておきましょう。

退職金の運用におすすめの方法9選

ここからは、退職金の運用におすすめの方法を紹介します。主に9つの運用方法が選択肢に入ります。一つひとつの特徴を詳しく見ていきましょう。

不動産クラウドファンディング

退職金の運用に適した方法のひとつが、不動産クラウドファンディングです。不動産クラウドファンディングとは、インターネット上で複数の投資家から集めた資金をもとに、事業者が不動産の購入・運用をおこなうサービスのことです。投資家は、出資額に応じて運用益の一部を受け取ることができます。

不動産クラウドファンディングの特徴は、不動産への投資を少額から始められる点です。利用するサービスによっては、1万円程度から出資できます。少額で投資すれば、損失が出たとしても、大切な老後資金を大きく減らすことはないでしょう。

また、不動産クラウドファンディングでは、物件を管理する必要がありません。物件管理に必要な作業はすべて事業者に一任できるのです。投資家がやるべきことはほとんどなく、自動的に分配金が入っていきます。そのため、定年後は不労所得でゆっくりとした毎日を送りたいと考えている人には、特に適した方法といえるでしょう。

不動産クラウドファンディングサービスは数多く存在しますが、なかでも不動産BANKがおすすめです。不動産の豊富な販売実績を有する会社が運営しているサービスで、利回り6%以上の魅力的なファンドが多数ラインナップされています。気になる人は、ぜひ一度公式サイトをチェックしてみてください。

不動産投資

退職金によってまとまったお金が入ってきた場合は、不動産投資も検討してみてください。不動産投資とは、物件を購入し、貸し出すことで賃料を得る投資手法のことです。売買差益を狙うこともできますが、基本的な収入源は家賃収入となります。

不動産投資の魅力は、長期的に安定した収入を確保できる点です。家賃は景気の変動を受けにくく、急激に下落することはほとんどありません。そのため入居者がいる限りは、数十年以上にわたってほぼ一定の収入を得ることも十分可能です。

また、不動産の価値は現金よりも低く評価されるため、相続する際の課税額も抑えられます。相続を見越して老後の資産形成をおこなう場合、不動産投資は有力な選択肢となるでしょう。

ただし、不動産投資を始めるには数百万~数千万円程度の初期費用が必要です。必ずしも運用がうまくいくとも限りません。多額のローンを組んだり、退職金を使い切ったりするようなことのないよう注意してください。

なお、不動産投資は物件の維持・管理が必要ですが、手数料を支払って不動産会社に委託するケースが一般的です。大きなトラブルが生じた場合はオーナーが対応することもありますが、基本的には不動産会社からの報告書をチェックする程度で済みます。

個人向け国債

退職金は、個人向け国債を利用して運用するのもひとつの方法といえます。国が資金調達のために発行する債券を購入しておけば、3~10年後の満期時に元本と利息を受け取ることが可能です。

個人向け国債は、金利の種類や満期までの期間などによって以下の3種類に分かれています。

固定3年固定5年変動10年
満期3年5年10年
金利タイプ固定金利変動金利
適用金利基準金利-0.03%基準金利-0.05%基準金利×0.66
金利の下限0.05%
利子の受け取り回数年2回
最低購入価格1万円

個人向け国債に投資するメリットは、元本が保証されている点です。満期まで保有していれば、国の財政が破綻しない限り、元本は確実に返ってきます。中途換金した場合も利子は減額されてしまいますが、換金額が元本を下回ることはありません。

ただし、個人向け国債に適用される金利は低いため、大きなリターンを得ることは難しいでしょう。できるだけリスクを取らず、着実に資産を増やしていきたい人におすすめの運用方法といえます。

退職金専用定期預金

退職金は、退職金専用定期預金で運用するのもよいでしょう。退職金専用定期預金とは、退職金だけを預け入れられる定期預金のことです。預入期間に応じて、既定の利息を受けられます。

退職金専用定期預金を利用するメリットは、通常の定期預金よりも金利が高い点です。預入期間にもよりますが、年1%を超える金利が適用されるケースも少なくありません。通常の定期預金は年0.1%にも満たないことから、10倍以上の金利は十分狙えます。

また、退職金定期預金は元本が保証されている点もメリットといえるでしょう。損失のリスクを抑えながら、着実に資産を増やせます。

ただし、退職金専用定期預金の金利優遇期間は限定的です。一定期間が経過したあとは通常の金利が適用されるため、ほかの運用方法も視野に入れておくことをおすすめします。

貯蓄型保険

退職金の運用方法を検討する際は、貯蓄型保険も選択肢に入れておきましょう。貯蓄型保険とは死亡・高度障害状態に備えつつ、資産形成も同時にできる保険のことです。終身保険や養老保険などが代表的な商品としてあげられます。

貯蓄型保険では、満期を迎えたときや途中解約したときに、積み立てた保険金の一部を受け取ることが可能です。場合によっては、元本以上の金額が返ってくることもあります。

ただし、途中解約をおこなうと、解約返戻金が払い込んだ保険料を下回る可能性がある点に注意してください。解約する際には返戻金の金額をシミュレーションし、元本割れしないかどうかを確認しておくことが大切です。

投資信託

退職金を運用する方法のひとつに、投資信託があげられます。投資信託とは、複数の投資家から集めた資金をもとに、専門家が株式や債券などを運用する金融商品です。投資家は保有量に応じて、分配金を受け取ることができます。

投資信託のメリットは、運用を専門家に任せられる点です。投資先や取引のタイミングなどを自分で判断する必要がありません。初心者でも十分な運用成果をあげられる可能性があります。

また、投資信託であれば、100円程度から投資することが可能です。まずは少額から資産運用にチャレンジしてみたい人でも、無理なく始められるでしょう。

ただし、投資信託では、運用を専門家に任せるための手数料がかかります。信託報酬と呼ばれるもので、投資信託を保有している限り、保有額の0.5~2.5%程度を支払い続けなければなりません。信託報酬率は商品によって異なります。しっかりと比較検討することを心掛けましょう。

株式投資

株式投資も、退職金の運用に適した方法といえるでしょう。株式投資で得られる利益には、キャピタルゲインとインカムゲインの2種類があります。

キャピタルゲインとは、売買差益のことです。購入時よりも株価が上昇したタイミングで売却すれば、その差額が利益になります。

インカムゲインとは、配当金のことです。株主は株式の保有量に応じて、企業利益の一部を受け取れます。年1~2回程度分配されるケースが多く、株式を保有しているだけでお金が入ってくるため不労所得ともいえるでしょう。株式によっては、株主優待として自社製品やクオカードなどのさまざまな特典が付与されることもあります。

なお、株式は100株単位で購入することが基本です。退職金ほどのまとまったお金があれば基本的に問題ありませんが、少なくとも10万円程度の資金は必要になることを覚えておきましょう。

個人年金保険

退職金は、個人年金保険で運用するのも選択肢のひとつです。契約時に定めた年齢を迎えると、毎月積み立てていた保険料を年金や一時金のかたちで受け取ることができます。

個人年金保険は主に3種類に分類され、それぞれの特徴は以下のとおりです。

  • 終身年金:死亡するまで年金を受け取れる
  • 有期年金:契約時に設定した期間中は生きている限り年金を受け取れる
  • 確定年金:死亡したあとでも一定期間は年金を受け取れる

個人年金保険のメリットは、節税効果を期待できる点です。個人年金保険料控除によって、掛金のうち一定額を所得から差し引けるため、所得税や住民税の負担を抑えられます。

なお、個人年金保険では受け取り年齢に達する前に解約すると、元本割れするおそれがあるため注意してください。加入後数年しか経過していないような場合は、半額に満たないこともあります。

ファンドラップ

聞きなれない言葉かもしれませんが、退職金を運用する際はファンドラップを利用するのもよいでしょう。ファンドラップは投資家の方針に基づいて、金融機関が資産運用をおこなってくれるサービスを指します。

退職金はある程度まとまった金額になるため、うまく運用を続けられるのか不安に感じる人も多いはずです。しかし、ファンドラップでは資産を預けておくだけでプロが運用を代行してくれるため、初心者でも安心して資産運用を始められます。

なお、ファンドラップでは口座管理や運用代行にともなう手数料を要する点に注意が必要です。利用するファンドラップにもよりますが、預けた資産の1~2%程度を毎年支払わなければなりません。また、元本保証がないため、運用成果次第では損失が生じる可能性もあります。

退職金のやってはいけない使い方

ここでは、退職金のやってはいけない使い方を紹介します。退職金は老後の生活を支える大切な資産であるため、慎重に取り扱うことが大切です。

普通預金口座に預けたままにしておく

退職金を受け取ったあと、普通預金口座に預けたままにしておくことはおすすめしません。普通預金口座に預けておいてもお金はほとんど増えないため、資産が早く底をついてしまう可能性があります。

ゆうちょ銀行やメガバンクを含め、一般的な普通預金口座の金利は0.001%程度です。1,000万円を預けたとしても、1年間で100円しか利息がつきません。一方、資産運用をおこなえば、初心者でも年利5%程度なら十分狙えます。つまり、1,000万円を元手にすれば、1年間で50万円を増やせる可能性があるわけです。

資産運用は基本的に損失のリスクをともなうため、老後資金に余裕がある人なら無理に取り組む必要はないかもしれません。しかし、老後の生活に少しでも不安があれば、普通預金以外の方法で少しでも資産を増やすことを検討してみましょう。

高額な商品・サービスを購入する

退職金のやってはいけない使い方のひとつが、高額な商品・サービスを購入することです。

まとまったお金が入ってくると金銭感覚が麻痺し、散財するケースが多く見られますが、大切な老後資金を大幅に減らしてしまいます。たとえば、退職を機に車や家を勢いで購入することは、生活が苦しくなる原因にもなりかねません。

なお、65歳以上夫婦の平均支出は月20万円以上とされています。長生きした場合でも余裕のある生活を送れるように、現在の貯蓄額を踏まえながら、残しておくべき退職金の額を逆算しておくことが重要です。まずは生活費や運用資金を確保したうえで、欲しいものを購入するようにしましょう。

退職金の取り扱いを他人任せにする

退職金の取り扱いを他人任せにすることも、できる限り避けましょう。たとえプロに運用を任せたとしても、必ずいい結果につながるとは限りません。あとで後悔しないように、自身が納得できる運用方法を選択してください。

また、運用を代行してもらうためには、手数料がかかるケースもあります。たとえば、投資信託やファンドラップなどは運用の手間がかからない分、手数料が比較的高額です。運用効率が下がり、場合によっては手数料が利益を上回ってしまうこともあります。

もちろん、投資信託やファンドラップは、初心者でも取り組みやすい魅力的な運用方法であることに変わりありません。しかし、運用を任せきりにするのではなく、書籍やネットなどで資産運用に関する最低限の基礎知識を身につけておくことも大切です。

退職金の運用で失敗しないためのコツ

ここでは、退職金の運用で失敗しないためのコツを解説します。主な6つのコツを詳しく見ていきましょう。

運用を始める前に資産を分類する

まずは、運用を始める前に資産を分類することから始めましょう。お金には役割ごとに適した運用方法があります。具体的には退職金を含めた資産を、生活に必要なお金・将来必要なお金・当面使う予定のないお金に分類してください。

まず、生活に必要なお金は、月々の生活費の3~12ヵ月分程度を確保しましょう。そして、すぐに出し入れできる普通預金口座に預けておくのがおすすめです。

将来必要なお金には、車や住宅の購入費用、子どもの進学費用、老人ホームの入所費などがあげられます。いつまでにいくら必要なのかを逆算し、退職者専用定期預金や個人向け国債などリスクの低い方法で着実に目標額まで増やしましょう。

当面使うことのないお金は、上記2つのお金以外が該当します。余剰金ともいえるお金にあたり、ある程度積極的な運用が可能です。

リスクを抑えた運用を心掛ける

退職金を元手にする場合は、リスクを抑えた運用を心掛けましょう。定年後は現役時代のような収入がなくなるため、損失を取り戻すことが難しくなります。そのため、分散投資・長期運用を徹底し、資産を増やすよりも維持することを優先してください。

分散投資をおこなう

資産運用のリスクを抑えるためには、分散投資をおこなうことが大切です。集中投資をしてしまうと、守るべき老後資金を一気に失ってしまう可能性があります。

分散投資の方法はいくつかありますが、そのうちのひとつが投資先の分散です。複数の投資先に資産を分けていれば、いずれかで損失が生じても、ほかの投資先の運用益でカバーできることがあります。

もうひとつが、取引タイミングの分散です。一度に多くの資産を投じてしまうと、取引直後に価格が急落して、大きな損失を生んでしまうケースもあります。そのため、定期的な積み立てをおこなうなど、複数回に分けて取引することが重要です。

長期運用を意識する

退職金を運用する際は、長期運用を意識しましょう。運用期間が長くなればなるほど、短期的な価格変動の影響を受けにくくなり、収益率は安定していく傾向があります。

たとえば、資産運用をおこなうなかで、保有している商品の価値が一時的に暴落することは決して珍しくありません。しかし、長期的に保有していれば、もとの水準に戻る可能性もあります。短期的な価格変動に惑わされて商品を手放してしまうと、その時点で大きな損失が生じる場合があるのです。

また、長期運用では複利効果も期待できます。複利効果とは利益の再投資によって、利益が利益を生み出す仕組みのことです。運用期間が長くなればなるほど、資産は雪だるま式に増えていきます。

少額投資で資産運用に慣れておく

退職金を投じる前に、少額投資で資産運用に慣れておくことも重要です。十分な知識・経験を持たない人が、急に多額の資産運用をおこなうと損失のリスクが高くなります。

たとえば、資産運用では同じ商品を長期的に運用することが重要です。しかし、相場の価格変動に慣れていなければ一時的な損失に耐えられず、すぐに手放してしまうこともあるでしょう。

少額で投資すれば、大きなリターンを期待できないものの、損失のリスクを抑えられます。投資信託なら100円、不動産クラウドファンディンなら1万円からでも始められることが特徴です。まずは無理のない範囲で経験を積むことから始めましょう。そして、慣れてきたところで、徐々に運用額を増やしていくことが大切です。

NISA(少額投資非課税制度)を活用する

退職金を運用する際は、NISAを積極的に活用してください。NISAは、個人投資家を支援するための税制優遇制度です。NISAを利用すれば、一定額以内の投資で得られた運用益が非課税になります。

通常、投資の運用益には約20%の税金がかかるため、10万円の利益が出ても手元には8万程度しか残りません。しかし、NISA口座を活用するだけで、10万円をそのまま受け取ることができます。

NISAは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つに分かれており、以下のような違いがあります。自身の運用方針にあわせて適切に使い分けるようにしてください。

つみたて投資枠成長投資枠
年間投資枠120万円240万円
非課税保有期間無期限
非課税保有限度額総枠1,800万円(成長投資枠に限っては1,200万円が上限)
投資対象投資信託株式・投資信託など

なお、つみたて投資枠と成長投資枠は併用できます。また、NISA口座には引き出し制限がなく、急にお金が必要になったときに現金化しやすい点も大きなメリットといえるでしょう。

退職金の運用で悩んだときの相談先

退職金の運用で悩んだときは、専門家に相談してみるのもよいでしょう。主な相談先には、証券会社・ファイナンシャルプランナー・IFAがあげられます。それぞれの特徴を詳しく解説していきます。

証券会社

退職金の運用で悩んだときは、証券会社に相談してみましょう。証券会社は幅広い金融商品を取り扱っているため、投資先に関するアドバイスを受けることがおすすめです。相談するだけであれば、基本的に料金は発生しません。

ただし、証券会社に相談すると投資家の利益を考慮せずに、自社が取り扱っている商品だけを勧められる可能性もあります。そのため、ほかの専門家からのアドバイスも踏まえたうえで、最終的な判断を下すようにしましょう。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーも、退職金の運用に悩んだときの相談先としてあげられるでしょう。ファイナンシャルプランナーとは、個人の資産管理やライフプラン設計をサポートする専門家です。現在の資産状況や家族構成、退職金の金額などを伝えれば、希望するライフプランの実現に向けたアドバイスを提案してもらうことができます。

ただし、証券外務員資格をもたないファイナンシャルプランナーは、具体的な運用商品の助言ができません。そのため細かなフォローを期待している人にとっては、少し物足りなく感じる可能性があります。

IFA

退職金の運用でわからないことがあれば、IFAに相談してみるのもひとつの方法です。IFAは独立系ファイナンシャルアドバイザーとも呼ばれ、資産運用の助言をおこなう専門家のことを指します。金融機関に雇用されていない点が大きな特徴であり、中立的な立場でのアドバイスが期待できるでしょう。

なお、IFAは国の登録が必要な業態であるうえ、もともと証券会社や銀行員としてキャリアを積んだ人物が多い傾向があります。また、専任の担当者がつくケースが一般的であるため、大切な退職金の運用方法も安心して相談できるはずです。

まとめ

退職金が手に入ったときは、積極的に運用していくことが大切です。そのまま銀行に預けておくだけではほとんどお金は増えず、インフレになったときには資産価値が大きく目減りしてしまう可能性もあります。

しかし、退職後は収入が減ってしまうケースも多く、運用できる期間もそれほど長くはありません。そのため、できる限り資産を減らさないことを重視し、低リスクで運用していくことを心掛けましょう。また、退職後にのんびりとした生活を送りたいのであれば、資産運用にかかる手間も考慮して、自身にあう方法を選ぶことも大切です。

リスクを抑えながら、手間なく続けられる運用方法はいくつかありますが、なかでも不動産クラウドファンディングがおすすめです。利用するサービスによっては1万円程度から出資できるほか、物件の管理はすべて事業者がおこなってくれる点が特徴で、出資者は基本的になにもしなくても利益をあげられます。

不動産クラウドファンディングに少しでも興味がある場合は、ぜひ不動産BANKの公式サイトをチェックしてみてください。不動産BANKは、資産価値の落ちにくい中古物件を中心に取り扱う不動産クラウドファンディングサービスです。安定して6%以上の高利回りを達成しているため、大切な退職金も手堅く運用できます。会員登録から出資までオンラインで簡単に済ませられるので、ぜひこの機会に、資産運用の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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