ミニ株は1株から株式投資を始められる手軽さが魅力ですが、調べていくうちに「ミニ株はおすすめしない」という意見を目にして不安になったことはありませんか? 確かにミニ株にはデメリットもあるため、すべての方に適しているわけでは […]
ミニ株は1株から株式投資を始められる手軽さが魅力ですが、調べていくうちに「ミニ株はおすすめしない」という意見を目にして不安になったことはありませんか?
確かにミニ株にはデメリットもあるため、すべての方に適しているわけではありません。
そこで本記事では、ミニ株がおすすめしない5つの理由を詳しく解説するとともに、ミニ株に向いていない人の特徴を紹介します。ミニ株投資を始めるか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
- ミニ株がおすすめしないといわれる理由は?
⇒ 取引銘柄が限定される、手数料の高さなどが理由 - ミニ株に向いていない人の特徴は?
⇒ 大きなリターンを狙う人、投資に手間をかけたくない人など - ミニ株の代わりにおすすめの投資はある?
⇒ 少額から手間なく投資できる不動産クラウドファンディングがおすすめ!
目次
ミニ株・単元未満株とは
通常の株式売買単位である1単元(100株)よりも少ない株数のことを「単元未満株」とい、ミニ株は単元未満株と同じ意味合いで使われます。
ミニ株のサービスを利用すると、1~10株単位で株を購入できるため、通常の株式投資よりも少ない金額で始められるのが特徴です。
たとえば、1株1万円の株を1単元購入するには、最低でも100万円が必要ですが、1株から購入できるミニ株であれば1万円から株主になれます。
ミニ株は、各証券会社が独自に展開しているサービスであり、次のようにそれぞれ呼び名が異なります。
- SBI証券「S株」
- 楽天証券「かぶミニ」
- マネックス証券「ワン株」
例に出した証券会社の場合、1株から購入可能です。ただし、証券会社によって取り扱い銘柄が異なるため、始める前に確認が必要です。
ミニ株がおすすめしないといわれる5つの理由・デメリットを解説
ミニ株は通常の株式投資とは異なる部分もあるため、必ずしもすべての方におすすめできる投資ではありません。
ここでは、ミニ株がおすすめしないといわれる理由についてみていきましょう。
- 取引できる証券会社・銘柄が限られる
- 注文方法や売買できる時間に制限がある
- 手数料が割高
- 大きなリターンは狙えない
- 議決権・株主優待がない
ミニ株が自分に合った投資なのかを判断する材料にしてください。
取引できる証券会社・銘柄が限られる
ミニ株は、各証券会社が独自に展開しているサービスであり、すべての証券会社でできるわけではありません。SBI証券や楽天証券など、ミニ株のサービスのある証券会社を選ぶ必要があります。
さらに、ミニ株の取り扱い銘柄数は証券会社によって異なる点にも注意が必要です。
【ミニ株の取り扱い銘柄数】(2024年5月時点)
- SBI証券 約3,500銘柄
- 楽天証券 約1,800銘柄
ミニ株の場合は、取引できる証券会社や銘柄が限られるため、口座を開設する前に購入したい銘柄のミニ株があるか確認しておくと良いでしょう。
注文方法や売買できる時間に制限がある
ミニ株の注文方法は、多くの場合、「成行注文」のみに限定されており、値段を指定する「指値注文」ができません。そのため、予想よりも大きく外れた金額で約定してしまうリスクがあります。
- 成行注文:値段を指定せずに注文する方式
- 指値注文:値段を指定して注文する方式
また、ミニ株は売買できる時間帯も制限されていることが多く、リアルタイム取引ができない証券会社がほとんどです。通常の株式投資と比べて、注文方法や売買時間に制限がある点はデメリットといえるでしょう。
手数料が割高
ミニ株は1株から取引できる手軽さがある一方で、手数料が割高になる傾向があります。多くの証券会社では、ミニ株の売買手数料として約定代金に一定の割合をかけた金額が設定されています。
取引ごとに手数料がかかるため、場合によっては手数料負けする可能性も。たとえばミニ株の手数料が55円だとして、1株ずつ購入して100株揃えた場合、手数料の合計は5,500円にもなります。
通常の株取引の場合、1回の注文・取引にかかる手数料は100~500円程度のため、ミニ株の手数料が割高であることがわかるでしょう。
しかし、最近はSBI証券や楽天証券など、ミニ株の売買手数料が無料の証券会社も出てきています。ミニ株を始める前に、各社の手数料をチェックしてみてくださいね。
大きなリターンは狙えない
ミニ株は投資金額が少額であるため、リスクは限定的ですが、同時に大きなリターンも期待しにくいというデメリットがあります。株価の上昇による利益は投資金額に比例するため、少額では利益が小さくなってしまいます。
ミニ株投資では、大きな利益を短期間で得ることはむずかしいと理解しておきましょう。
議決権・株主優待がない
ミニ株を保有しても、議決権を得られません。議決権とは、企業の経営方針に影響を与えられる株主の権利のこと。
1単元(100株)以上の保有が条件となるため、ミニ株投資家は議決権を行使できないのです。
また、多くの企業では株主優待の条件を1単元(100株)以上の保有としているため、ミニ株では株主優待を受けられないケースがほとんどです。
一部の企業では、ミニ株でも保有株数に応じて優待を受けられることがありますが、例外的です。ミニ株投資では、基本的に議決権や株主優待のメリットは享受できないと覚えておきましょう。
ミニ株のメリット
ミニ株には、少額から株式投資を始められる、分散投資がしやすいなど、初心者にも魅力的なメリットがあります。
続いては、ミニ株のおすすめポイントを詳しく解説します。
- 少額から始められる
- 分散投資がしやすい
- 配当金を受け取れる
- NISA口座を活用できる
少額から始められる
ミニ株の大きな魅力は、少額から株式投資を始められることです。通常の株式投資では、100株単位で取引するため、1株あたりの価格が高い銘柄では、数十万円から数百万円もの資金が必要になります。
しかし、ミニ株なら100株単位での取引がむずかしい銘柄でも、1~10株単位で購入できるため数千円から数万円で投資が可能です。まとまった資金がなくても株式投資を体験できるのは、ミニ株の魅力といえるでしょう。
また、少額投資だと万が一損失が出た場合、ダメージが大きくならないことも利点です。
分散投資がしやすい
ミニ株は1~10株単位で取引できるため、同じ資金でも複数の銘柄に分散投資しやすいメリットがあります。
たとえば、10万円の資金があったとして、1株から購入できるミニ株なら10銘柄以上に分散投資が可能です。一方、通常の株式投資では、10万円ではひとつの銘柄しか購入できないケースが多く、分散投資が難しくなります。
ミニ株であれば、分散投資によって特定の銘柄の下落リスクを抑えられるため、初心者でも安心して続けやすいでしょう。
配当金を受け取れる
銘柄によっては、ミニ株でも配当金を受け取れる点もメリットです。
配当金とは、企業が株主に対して支払う利益の分配のことで、株の保有数に応じて受け取れます。ミニ株を保有しているだけで、株式の売買以外でも収益を得られる可能性があるのです。
ただし、すべての企業が配当金を支払っているわけではありません。また、配当金額も銘柄によって異なります。
配当金も重視するのであれば、配当利回りや支払い頻度などを確認し、自分の投資方針に合った銘柄を選びましょう。
NISA口座を活用できる
証券会社によっては、ミニ株をNISA口座で取引できるところもあります。NISA口座で投資をすれば配当金や売却益が非課税で受け取れるため、税制面でのメリットを享受できます。
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があり、ミニ株は上場株式のため「成長投資枠」の対象です。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
非課税保有期間 | 無期限 | |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
投資対象商品 | 投資信託のみ | 上場株式・投資信託など(ミニ株も含まれる) |
非課税保有限度枠(総数) | 1,800万円※うち成長投資枠は1,200万円 | |
売却可能時期 | いつでも可能 |
参考:NISAとは|金融庁
成長投資枠では年間240万円、総枠1,200万円まで投資できるため、積極的に活用しておきたいところです。
非課税枠を活用して投資を行いたい方は、SBI証券や楽天証券などNISA口座でミニ株を取引できる証券会社を選ぶと良いでしょう。
ミニ株をおすすめしない・向いていない人の特徴
ミニ株は少額から株式投資を始められる魅力的な選択肢ですが、すべての人に適しているわけではありません。
ここでは、ミニ株をおすすめしない・向いていない人の特徴を3つ紹介します。
- 短期的に大きなリターンを狙いたい人
- 毎月一定金額を積み立てたい人
- 投資に時間や手間をかけたくない人
短期的に大きなリターンを狙いたい人
短期間で株価が上昇したとしても、ミニ株は取引単位が小さく投資金額が少額なため、大きな利益を得ることはむずかしいでしょう。
たとえば、1株5,000円の銘柄を購入し、株価が2倍になったとしても、キャピタルゲインによる利益は5,000円に過ぎません。一方、100株購入していれば50万円の利益を得られます。
短期的に大きなリターンを狙うなら、ある程度まとまった資金が必要不可欠です。少ない資金で大きな利益を得たい場合は、レバレッジ取引(株の信用取引やFXなど)の選択肢もありますが、リスクが非常に高いため、おすすめはできません。
ミニ株は、長期的な資産形成に適した投資方法であると理解しておきましょう。
毎月一定金額を積み立てたい人
毎月一定金額を積み立てたい人にもミニ株は向いていません。ミニ株の自動積立に対応している証券会社は少ないため、毎月手動で注文する手間がかかってしまうためです。
また、株価の値動きを気にして、積み立てを継続できない人も少なくありません。投資をコツコツと続けていきたい方は、自動積立ができる投資信託や、日々の値動きを気にしなくてすむ不動産クラウドファンディングなどの金融商品が向いているでしょう。
投資に時間や手間をかけたくない人
投資に多くの時間や手間をかけたくない人にも、ミニ株投資はおすすめできません。ミニ株投資では、投資家自身が企業を分析・選定し、タイミングを見計らって売買しなければならず、一定の時間と労力が必要なためです。
ほったらかしで運用できる投資をしたい方は、運用や管理を専門家に任せられる不動産クラウドファンディングなどの金融商品がおすすめです。株式投資のように売買のタイミングを判断する必要がないため、投資に割ける時間が限られている方でも気軽に始められます。
ミニ株の始め方
続いては、ミニ株の始め方を3ステップで解説します。
- ステップ1:ミニ株に対応している証券会社を選ぶ
- ステップ2:口座を開設して入金する
- ステップ3:銘柄を選んで注文する
ステップ1:ミニ株に対応している証券会社を選ぶ
まずは、ミニ株に対応している証券会社から口座開設先を選びましょう。手数料や取扱銘柄数、リアルタイム取引の可否など、各社のサービス内容を比較検討することが大切です。
たとえば、銘柄数を重視するなら「SBI証券」、リアルタイム取引を希望するなら「楽天証券」がおすすめです。
ステップ2:口座を開設して入金する
証券会社が決まったら、必要書類を提出して、口座開設の手続きを進めましょう。時間を短縮できるため、オンラインでの申し込みがおすすめです。
口座開設が完了したら、資金を入金します。入金方法によっては手数料がかかる場合もあるため、事前にチェックしておきましょう。
ステップ3:銘柄を選んで注文する
いよいよ、ミニ株投資の実践です。投資したい銘柄を選び、証券会社のサイトやアプリから注文します。注文の流れは、通常の株式投資と同じです。
ただし、指値注文ができない、多くの場合リアルタイム取引に対応していないなどの違いがあります。
少額から手間なく投資をするなら不動産クラウドファンディングがおすすめ
ミニ株のように企業分析や売買タイミングを判断する手間なく、少額から投資を始めたいという方におすすめなのが、不動産クラウドファンディングです。
不動産クラウドファンディングとは、投資家から集めた資金でオフィスビルやマンションなどの不動産を取得・運用し、そこから得られる利益を分配する投資商品のこと。1万円程度の少額から投資できるファンドが多く、不動産の管理もすべて事業者に任せられるため、手間なく不動産投資の恩恵を受けられます。
多くの不動産クラウドファンディングでは元本割れリスクへの対策として「優先劣後構造」を採用しているケースがほとんどです。
このため、万が一損失が発生しても、投資家への影響を最小限に抑えられる特徴があります。このような仕組みは、株式投資にはありません。
もちろんリスクはゼロではありませんが、株式投資のように日々の値動きに一喜一憂することなく、中長期的に安定したリターンを狙える点は大きな魅力といえます。手間をかけずに着実に資産形成を進めたい方は、不動産クラウドファンディングを検討してみてくださいね。
ミニ株に関するよくある質問
最後にミニ株に関するよくある質問をまとめました。ミニ株を始める前にチェックしておきましょう。
ミニ株が100株になるとどうなる?
ミニ株を買い増して100株になると、単元株扱いとなり、議決権や株主優待などのメリットが得られるようになります。また、売却時の手数料も通常の単元株の場合と同じになるため、よりお得に取引できるでしょう。
ミニ株のおすすめ銘柄は?
ミニ株でおすすめなのは、単元株だと購入しにくい大企業の銘柄や、ミニ株でも株主優待が受けられる銘柄です。普段使っている日用品や化粧品のメーカーの銘柄で株主優待の条件をチェックしてみるとよいでしょう。
まとめ
ミニ株は1株から株式投資を始められる手軽さが魅力ですが、「取引できる証券会社・銘柄が限られる」「注文方法や売買時間に制限がある」「手数料が割高である」などの理由から、必ずしもすべての方におすすめできる投資とはいえません。
とくに、短期的に大きなリターンを狙う方や、毎月コツコツと積立投資を行いたい方、投資に時間や手間をかけたくない方には不向きでしょう。ミニ株のメリット・デメリットをよく理解したうえで、自分に合った投資方法を選ぶことが肝心です。
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