不動産投資のおもな種類やそれぞれの特徴、メリット・デメリットを詳しく解説しています。
一口で不動産投資といっても、マンションを購入して貸し出すだけでなく、不動産クラウドファンディングやREIT(リート)などさまざまな選択肢があります。
そのため「不動産投資にはどんな種類があるの?」「自分には何が合っている?」と思う方も多いでしょう。この記事では、不動産投資のおもな種類やそれぞれの特徴、メリット・デメリットを詳しく解説しています。
自分に合った投資手法を選ぶポイントも紹介しているので、不動産投資を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
目次
不動産投資のおもな8種類
まずは、不動産投資のおもな8種類についてそれぞれの特徴やメリット・デメリットをみていきましょう。平均利回りや初期費用の目安もあわせて紹介します。
不動産クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングは、多くの人が少額ずつお金を出し合い、一つの不動産事業に投資する手法です。インターネットを通じて簡単に参加できるため、不動産投資の入門として人気があります。
不動産クラウドファンディングの平均利回りは、4〜7%程度。1万円から投資できるところもあり、お小遣い程度の金額から始められる点が特徴です。
メリット
- 少額投資で始めやすい
- 比較的安定した投資ができる
- 手間がかからない
不動産クラウドファンディングの最大のメリットは、現物不動産投資と違って初期費用が少なく済む点です。物件の管理や手続きは事業者が行うため、手間もかかりません。また、ほかの投資手法に比べて分散投資しやすい分リスクが低いため、安定したリターンも期待できます。
デメリット
- リターンが少ない
- 途中キャンセルができない
- 元本割れの可能性がある
不動産クラウドファンディングには、リスクが低い分大きなリターンが得られにくいデメリットがあります。また、運用期間の中途解約は基本的にできません。短期案件で3ヶ月~1年未満、長期案件では2~3年ほどの運用期間が設定されているため、期間も考慮して選びましょう。
また、環境の変化による資産価値の低下や空室の発生などにより元本割れが起こる可能性もゼロではありません。
こんな人におすすめ
不動産クラウドファンディングは、初めて不動産投資を行う方や、少額で始めたい方、手間をかけたくない方に向いています。
不動産BANKの不動産クラウドファンディングなら、1口1万円で手軽に投資できるうえ、インターネットで簡単に手続き可能です。また、元本割れのリスクを低減する仕組みとして「優先劣後方式」を採用しているので、安定したリターンを得たい人にもぴったりです。
区分マンション
区分マンション投資とは、マンションの1室を購入し、賃貸として運用する投資手法です。全体の一部を所有することから「区分投資」と呼ばれます。
建物を購入して貸し出す現物不動産投資の場合、一般的に初期費用は物件価格の10%+頭金といわれています。区分マンションの場合は、少なくとも数百万の資金が必要です。
区分マンションの利回りは、都心のワンルームタイプで3~4%が目安です。
メリット
- 一棟投資に比べて初期費用を抑えられる
- 選択肢が比較的多い
- 一棟投資よりも売却しやすい
区分マンション投資のメリットは、一棟投資に比べて初期費用を抑えられる点です。また、多くの物件が市場に出ているため、選択肢が豊富で自分の好みや予算に合わせて物件を選びやすいことも魅力の一つ。一部屋単位での売却が可能なため、売却しやすいメリットもあります。
デメリット
- 入居者がいないと賃料を得られない
- 一棟投資よりも利回りが低い傾向にある
- 思い通りの運営がしにくい
デメリットとしては、入居者がいない期間は家賃収入を得られないこと、一棟投資に比べると高利回りを狙いにくい点が挙げられます。また建物全体の修繕や管理は、マンションのオーナーや管理会社が行うため、思い通りの運営がしにくい点も考慮が必要です。
こんな人におすすめ
区分マンション投資は、数百万の自己資金が用意できる方や長期で資産形成を行いたい方に向いています。
戸建て
戸建て投資とは、一軒家を購入し賃貸として運用する投資手法です。利回りは、地域や立地、築年数によっても大きく変わってきますが、都市部の場合で4~7%が見込まれます。
初期費用は、区分マンションと同じく物件価格の10%前後。たとえば、物件価格が2,000万円なら、200万~400万円の初期費用が必要です。加えて、築年数に応じてリフォーム費用も考慮する必要があります。
メリット
- ファミリー向けのため入居期間が長くなりやすい
- 集合住宅よりも数が少ないので競争相手も少ない
戸建ての場合はおもにファミリー層をターゲットとするため、一度入居すると退去するまでの期間が長くなる傾向があります。これは安定した家賃収入を期待できるという意味で大きなメリットです。
また、集合住宅と比べて市場に出ている物件数が少ないため、競合も少なく、独自性をもたせやすいことも魅力です。
デメリット
- 区分所有に比べて修繕費がかかる
- 空室のリスクが高い
戸建てのデメリットは、区分マンションなどに比べて修繕費が高くつきやすい点です。内装や設備はもちろん、屋根や外壁の修繕費用も全てオーナーの負担となります。さらに集合住宅に比べて需要が少ないため、空室になるリスクも考慮しなければなりません。
こんな人におすすめ
戸建て投資は、安定した家賃収入を求める中級者以上の方や、独自性を活かした物件運営を目指す方におすすめです。
一棟マンション・アパート
一棟マンション・アパート投資は、多くの部屋を所有することで安定した収益を見込める投資手法です。利回りは5〜10%程度が目安とされ、初期費用は数千万円単位で必要になります。
メリット
- 収入がゼロになるリスクが少ない
- 高い利回りを期待できる
- 管理規約や修繕計画を投資家自身で決められる
一棟投資の魅力は、一部の部屋が空いても全体としての収入がゼロになるリスクが低い点です。また、多くの部屋を所有することで、区分マンションよりも高い利回りを期待できます。さらに、投資家自身で管理規約や修繕計画を決定できるため、自分のビジョンに合った運用が可能です。
デメリット
- 多額の初期費用がかかる
- 管理が複雑で難しい
- 老朽化や環境の変化により空室率が上昇する
一方で、多額の初期費用が必要となるため、資金計画が重要です。管理も複数の部屋を抱えるため複雑で、専門的な知識が求められます。また、建物の老朽化や周囲の環境の変化によって、空室率が上がるリスクもあります。
こんな人におすすめ
一棟投資は、初期投資として数千万円のリスクを取れる方や、物件の維持管理に関する知識や経験がある中級者以上の方に向いています。
民泊
民泊投資は、物件を短期間貸し出すことで収益を得る投資手法です。ホテルとは異なる地域の生活を体験できる魅力があり、観光地や都市部での需要が高まっています。
民泊用の物件を借りる場合は、規模にもよりますが50万~100万円ほどの初期費用が必要です。
メリット
- 収益性が高い
- 将来性がある
民泊投資の魅力は、その収益性の高さです。一般的な不動産投資と比べると、平均利回りは2~3倍ほどといわれています。観光地や都市部では、繁忙期には高い稼働率を期待できるでしょう。また、国内外の観光需要が増加しているため、将来的にも成長が期待される分野です。
デメリット
- 行政への届出など手間がかかる
- 時期によって収入が変動する
- 観光客のマナー違反によるトラブルが多い
民泊のデメリットは、行政への届出や集客など運営に手間がかかる点です。また季節やイベントによって収益が大きく変動することや、観光客のマナー違反によるトラブルが発生するリスクも考慮する必要があります。
こんな人におすすめ
民泊は、マーケティングに自信があり、多少のリスクを取ってでも高いリターンを求める方におすすめです。観光地や都市部に物件を持っている、または持つ予定のある人にも適しています。
駐車場
駐車場投資は、土地を駐車場として貸し出すことで収益を得る方法です。すでに土地を所有していれば、比較的ローコストで始められます。
利回りの相場は、エリアや立地・料金によって異なりますが、平均4%といわれています。
メリット
- 維持管理の負担が少ない
- 賃料の低下が起こりにくい
駐車場は、建物と違って維持管理の負担が少なく、大規模な修繕も必要ありません。また、駐車場の賃料は一般的に低下しにくく、安定した収益が期待できることも大きなメリットです。
デメリット
- 需要の予測が難しい
- 固定資産税の軽減を受けられない
駐車場のデメリットは、立地や地域によって需要が大きく変動するため、予測が難しい点です。また、駐車場は固定資産税の減税対象にならないため、税金の負担が増える可能性があることもデメリットといえます。
こんな人におすすめ
駐車場投資は、都市部に土地を所有していて、有効活用したい方におすすめです。維持管理が比較的簡単なため、初めての不動産投資としても取り組みやすいでしょう。
トランクルーム
トランクルーム投資は、個人の荷物を一時的に保管するためのスペースを提供するビジネスです。都市部を中心に、住居のスペースが限られている現代において、余分な荷物を保管する場所としての需要が増しています。
トランクルームの初期費用は、200万〜500万円が相場です。利回りの目安は、屋外コンテナタイプであれば13%前後、屋内トランクタイプで17%前後といわれています。
メリット
- 初期投資が比較的少なく済む
- 土地の転用がしやすい
- 賃料が下がりにくい
トランクルーム投資の魅力は、一棟投資と比べると初期投資が少なく済む点です。また、土地の転用が容易なので、将来的にビジネスモデルを変更する際にも柔軟に対応できます。トランクルームでは築年数が重視されないため、賃料の下落リスクが低い点も魅力といえます。
デメリット
- 集客の手段が限られる
- 収益化までに時間がかかりやすい
- 保管物の盗難・破損リスクがある
トランクルームのデメリットは、アパートやマンションのように仲介業者が多くないため、集客が難しい点です。契約が埋まらず、収益化までに時間がかかることも珍しくありません。また、保管物の盗難や破損のリスクも考慮する必要があります。
こんな人におすすめ
土地を有効活用したいと考えている方や、安定した収益を求めて手間をかけてでも集客ができる方には、トランクルーム運営が適しています。
REIT(不動産投資信託)
REIT(リート)とは、不動産をおもな資産として運用する投資信託のことを指します。具体的には、多くの投資家から集められた資金で複数の不動産を購入・運用し、その収益を投資家に分配する仕組みです。
リートの平均利回りは3~4%とされ、数万円から投資可能です。
メリット
- 少額投資で始めやすい
- 管理や運用の手間がかからない
- 流動性が高く換金しやすい
リートのメリットは、数万円から投資でき、初心者でも始めやすい点です。物件の管理や運用は専門家が行ってくれるため、手間がかかりません。また、証券市場で自由に売買できるので、必要に応じて換金しやすい点も大きなメリットです。
デメリット
- 金融機関の融資を受けられない
- 不動産の所有者にはなれない
- 信託会社の倒産や上場廃止のリスクがある
リートでは金融機関からの融資を受けられないため、自己資金だけでの運用となります。そのため資金が少なければ、大きく資産を増やすのは難しいでしょう。
また、リートを通じて不動産に投資しても、物件の所有者にはなれません。信託会社の経営状況や市場の動向によっては、信託会社の倒産や上場廃止のリスクもあります。
こんな人におすすめ
リートは、不動産の運用や管理に手間をかけたくない方、リスクを分散させたい方におすすめです。株式投資に近い形での不動産投資を求める方にも適しています。
自分に合った不動産投資の手法を選ぶには
不動産投資は多くの選択肢があり、そのなかから最適な手法を見つけることが大切です。以下の3つのポイントを考慮して、自分に合った不動産投資を選びましょう。
投資の目的を明確にする
不動産投資を始める前に、投資の目的を明確にしましょう。家賃収入で生活の足しにしたい方、早期リタイアを目指して新しい働き方としての経営を考えている方、節税や私的年金対策をしたい方など、不動産投資の目的は人それぞれ。
自分の目標をしっかりと設定することで、後々の方向性が見えやすくなります。
リスクを考慮して予算を決める
次に、リスクを考慮してどれだけの予算を使えるかを考えましょう。不動産投資には初期費用だけでなく、ローンや税金、修繕費用などの継続的な出費が発生します。
現在の貯金額や月々の収入を考慮し、無理のない予算設定を心がけましょう。ハイリスク・ハイリターンの投資も魅力的ですが、生活が破綻してしまえば元も子もありません。
リターンや利回りで選ぶ
投資手法や物件の種類によっては、リターンや利回りに大きな差が出ることがあります。
たとえば、一棟投資では初期投資が高くなるものの、家賃収入も一棟分得られるため、利回りが高くなる可能性があります。一方で、不動産クラウドファンディングは、多くの人と共同で投資できるため初期投資は抑えられますが、利回りも控えめです。
それぞれの不動産投資の特徴をよく理解し、自分が求めるリターンや利回り、リスクの許容範囲に合わせて、投資手法を選ぶとよいでしょう。
まとめ
本記事では、おもな不動産投資のメリット・デメリットと自分に合った投資手法の選び方を解説しました。不動産投資といっても、物件を購入して貸し出すだけでなく、不動産クラウドファンディングやリートなどさまざまな方法があります。
「少額から不動産投資をやってみたい」「安定的に資産を運用したい」という方におすすめなのが、不動産BANKの不動産クラウドファンディングです。不動産BANKでは1口1万円からの少額投資ができるうえ、投資家の損失リスクを軽減するシステムを採用しているため、安定したリターンが期待できます。
不動産投資を検討中の方は、ぜひこの機会に不動産BANKの公式サイトをチェックしてみてはいかがでしょうか。