10万円から始められる人気の投資方法7選と自分に合った方法を選ぶポイントを詳しく解説します。投資を始める際の注意点や、10万円を投資したときのシミュレーション結果も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
投資資金が10万円しかなくても投資は始められます。数百円、数千円から始められる投資も数多くあるため、興味のあるものからチャレンジしてみましょう。とはいえ、いざ投資を始めようと思ったときに「どの投資方法を選べばよいのか」と迷ってしまう方も多いかもしれません。
本記事では、10万円から始められる人気の投資方法7選と自分に合った方法を選ぶポイントを詳しく解説します。投資を始める際の注意点や、10万円を投資したときのシミュレーション結果も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
10万円から始める!人気の投資方法7選
ここでは、少額から始められる人気の投資方法を7つ紹介します。それぞれの特徴や利回りを把握して、自分の投資スタイルに合った方法を選びましょう。
最低投資金額 | 利回り目安 | 特徴 | |
不動産クラウドファンディング | 1万円 | 4〜7% | 専門知識がなくても始められる |
株式投資(ミニ株) | 数千円 | 5~10% | 少額で株式投資が可能 |
投資信託 | 1万円 | 3~10% | 分散投資が可能 |
ETF | 数千円 | 3~5% | 分散投資が可能株式のようにリアルタイムで売買できる |
ロボアドバイザー | 1万円 | 4~10% | AIが資産運用をサポート |
個人向け国債 | 1万円 | 最低金利0.05% | 最低金利が保証されている |
仮想通貨 | 数百円 | 不明 | ハイリスク・ハイリターン |
不動産クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングは、投資家から集めた資金で不動産を取得・運用し、得られた利益と投資額に応じて分配金が得られる投資方法です。
具体的な利回りは案件によって異なりますが、一般的に4〜7%程度が見込まれます。
通常、不動産投資は物件を取得するために大きな資金が必要で、管理に手間やコストがかかります。しかし、不動産クラウドファンディングなら1口1万円から参加でき、管理は専門家に任せられるため、手間もかかりません。不動産投資に興味がある初心者にぴったりです。
株式投資(単元未満株・ミニ株)
株式投資は、株式会社が発行する株を購入することで、企業の業績に応じた配当金や株主優待、株価の上昇による売却益が得られる投資方法です。
株式は通常、100株単位での購入に統一されているため、株によっては10万円では購入できない場合もあります。しかし、単元未満株やミニ株であれば、小さい単位から購入できるので、少ない元手でも株式投資が可能です。
- 単元未満株:1株単位で株式を購入できる
- ミニ株:10株単位で株式を購入できる
本来、数万〜数十万円必要な株式投資も、単元未満株やミニ株なら数千円で購入できます。少額から株式投資を経験してみたい方におすすめといえるでしょう。
投資信託
投資信託は、投資家から集めた資金を、専門家が株式や債券に分散して投資・運用する金融商品です。ほとんどのファンドで1万円から購入できるため、10万円の元手でも十分といえます。
期待される利回りは、投資信託の種類や運用状況によって異なりますが、一般的に3~10%が目安といわれています。
投資信託では、銘柄の選定から運用まで専門家に一任できるため、手間がかかりません。初心者や投資に時間が割けない方に最適といえるでしょう。
ETF
ETFは「上場投資信託」と呼ばれる投資信託の一種です。一般的な投資信託と違って、金融商品取引所に上場されているため、株式と同じように証券会社を通じてリアルタイムで売買できる特徴があります。
購入金額は銘柄によって異なりますが、数千円から購入できるものも多くあります。なお、分配金利回りの目安は3~5%です。
日経平均株価やTOPIXなど特定の指数に連動する商品を選べば、値動きがわかりやすく初心者の方でも始めやすいでしょう。分散投資を重視する方にもおすすめです。
ロボアドバイザー
ロボアドバイザーは、AIを利用した自動運用サービスです。ユーザーのリスク許容度や投資目標に基づいて最適なポートフォリオを提案し、自動で資産を運用・管理してくれます。
多くの場合、1万円から投資が可能なため、10万円の元手があれば投資に参加できます。
ロボアドバイザーの利回りは、ユーザーのリスク許容度によって異なりますが、目安は4~10%ほどです。商品の選定から購入・リバランスまですべてお任せできるため、投資知識が浅い初心者や忙しくて自分で運用できない方に向いています。
ただし、資産運用を任せられる分、投資信託やETFに比べて手数料が割高になる点には注意が必要です。
個人向け国債
個人向け国債とは、国が資金調達のために発行している債券のことを指します。国債を購入し国に一定期間投資すれば、半年ごとに利子を受け取れるほか、満期になれば元本が返済されます。
1万円から購入でき、発効後1年経つと中途換金も可能です。利回りは商品によって異なりますが、0.05%の最低金利が保証されているため、元本割れする心配はありません。
個人向け国債は、安定性を重視する方に向いています。
仮想通貨(暗号資産)
仮想通貨投資は「ビットコイン」や「イーサリアム」などインターネット上で取引できるデジタル通貨に投資する方法です。購入価格よりも値上がりしたタイミングで売却することで利益を得られます。最低投資金額は販売所によって異なりますが、数百円程度から購入可能です。
短期間での価格変動が激しいため、高いリターンを得られる可能性がある一方、大きなリスクも伴います。市場動向をしっかりと把握したうえで、リスクを受け入れられる方に向いているでしょう。
10万円から始める投資に活用したい制度
投資を行う際に活用したい非課税制度として、iDeCoとNISAがあります。通常、投資による利益には約20%の税金がかかりますが、これらの制度を使えば運用益を非課税で受け取れます。
それぞれの特徴をおさえておきましょう。
iDeCo
iDeCoは、公的年金に上乗せできる私的年金制度です。加入者が自ら投資信託や保険商品を選び、毎月一定額を拠出することで、掛金とその運用益との合計額をもとに給付を受け取れます。
運用益が非課税で受け取れるだけでなく、掛金が全額所得控除の対象になるため、節税効果を期待できる点もメリットといえるでしょう。
iDeCoの掛金の最低月額は5,000円です。なお上限は、公的年金の被保険者種別や企業年金の有無などによって異なります。
iDeCoの場合、原則60歳になるまで資産を引き出せない点に注意が必要です。その点を考慮して無理のない拠出金額を設定しましょう。(掛金の変更は1年に1回まで可能です)
新NISA
NISAは、少額での資産運用に適した非課税制度です。iDeCoのように所得控除の対象にはなりませんが、運用益はすべて非課税になるほか、資産はいつでも引き出せる特徴があります。
2024年1月からは「新しいNISA」がスタートしています。新NISAでは、年間投資額の上限が360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)、生涯投資額の上限は1,800万円と大幅に拡大されました。さらに、非課税期間は無期限になっています。
証券会社によっては100円から始められるところもあります。ぜひこれを機に始めてみてはいかがでしょうか。
10万円から投資を始めたい!自分にあった方法を選ぶには?
10万円からの投資を成功させるには、性格や投資スタイルに合った方法を見つけることが重要です。以下の3つのポイントをおさえ、自分に合った投資方法を見極めましょう。
投資目的を明確にする
目的が決まっていないと、具体的な投資戦略を立てられません。まずは、自分の投資目的を明確にしましょう。いつまでにいくら増やしたいのかによって、選ぶべき投資方法は変わります。
たとえば、リスクをとってでも短期的な利益を狙うなら、株式投資や仮想通貨が適しています。一方、安定を求める場合は、投資信託や個人向け国債がよい選択になるでしょう。
各投資のリスクとリターンを把握する
各投資のリスクとリターンを正しく把握することも大切なポイントです。お金を増やしたいからといってリターンだけを重視して投資すると、大きく損をしてしまうおそれがあります。
たとえば、高いリターンを期待できる株式投資や仮想通貨は、リスクも高くなりがちです。値動きが激しいため、短期間で元手をすべて失う可能性もゼロではありません。一方、個人向け国債や投資信託などの場合、リターンは控えめなものの、リスクも低い傾向にあります。
各投資方法のリスクとリターンのバランスを理解したうえで、自分がどれだけのリスクを受け入れられるかを考え、それに応じた投資方法を選びましょう。
投資にかけられる時間も考慮する
自分に合った投資方法を見極めるには、投資にかけられる時間も考慮することが大切です。
たとえば、株式投資や仮想通貨の場合は、市場の動向を常にチェックして銘柄の選定や売買タイミングを判断しなければなりません。そのため、ある程度情報収集に時間を割く必要があります。一方、投資信託や不動産クラウドファンディングなどは、専門家が運用を代行してくれるため、手間がかかりません。
投資のために時間をかけられるかどうかによっても、適した投資方法が異なってきます。自分の性格やライフスタイルに合わせた投資方法を選びましょう。
【初心者向け】10万円から投資を始める際の注意点
資産運用を始める前に、気をつけておきたい点を3つお伝えします。
- 生活資金には手を付けない
- 少額から初めて分散投資を心がける
- 「確実に増やせる」などの謳い文句に騙されない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
生活資金には手を付けない
どんな投資でもリスクが伴い、利益が保証されているわけではありません。投資を行う際は、生活資金には手をつけないようにしましょう。
生活資金を投資にあててしまうと、損失が出た際、生活に支障をきたす可能性があります。3~6ヶ月ほどの生活資金を確保したうえで、余剰資金を投資に使うことが大切です。
少額から初めて分散投資を心がける
10万円をすべて一か所に投資すると、その投資先が暴落すれば元手がゼロになるリスクがあります。投資初心者の場合は、少額から始めて分散投資を心がけましょう。
複数の投資先に分散することで、一つの市場や商品の動向に左右されにくくなるため、リスクを軽減できます。
たとえば、株式投資の場合なら、国内だけでなく海外の企業にも投資する、ひとつの業界だけでなく異なる業種にも投資するなど、地域や業種を分けるとよいでしょう。分散投資は、リスク管理の基本中の基本です。
「確実に増やせる」などの謳い文句に騙されない
「確実に儲かる」「リスクゼロ」といった甘い言葉には、注意が必要です。投資には必ずリスクが伴い、高いリターンを約束する投資案件は、詐欺の可能性も考えられます。
一般的な投資のリターンは、年利5〜7%程度とされています。非現実的なリターンを謳う案件には慎重に対応し、信頼できる情報を参考にすることが大切です。
10万円から投資をスタートした際のシミュレーション
10万円からでも投資を始められます。しかし、実際に投資によってどのくらいの利益が得られるのか気になる方は多いでしょう。
ここでは、10万円のみを投資した場合と、10万円に加えて毎月1万円を積み立てた場合のシミュレーションをご紹介します。5年後、10年後の結果はそれぞれ以下の通りです。
5年後 | 10年後 | |
10万円のみを投資した場合(追加投資なし) | 128,336円(+28,336円) | 164,701円(+64,701円) |
10万円+毎月1万円を積み立て投資した場合 | 808,397円(+108,397円) | 1,717,524円(+417,524円) |
※年利5%と仮定して算出
10万円のみを投資した場合(追加投資なし)
10万円を一括投資した場合、年利5%として計算してみると、5年後には28,336円、10年後には64,701円のプラスになりました。
順調に増えていったとしても、元手が少ないと資産の増加は限定的といえます。
10万円+毎月1万円を追加投資した場合
10万円に加えて毎月1万円を追加投資した場合、同じく年利5%で計算してみると、5年後には10万円以上、10年後には40万円以上のプラスになりました。
追加投資しなかった場合と比べると、5年後には3倍以上、10年後には6倍以上の差がついており、大きく増加していることがわかります。
毎月1万円でも追加投資することで、元本が徐々に増えていくため、利益の増加も加速します。投資は少しずつでもコツコツと継続することが大切といえるでしょう。
投資に関するよくある質問
最後に投資に関するよくある質問をまとめました。実際に行動に移す前に、疑問を解消しておきましょう。
貯金がいくらあれば投資をしていい?
投資を始める前には、最低でも3~6ヶ月分の生活費に相当する貯金を確保しましょう。万が一の出費や予期せぬ事態に備えるための「生活防衛資金」として機能します。
投資によるリスクを負う前に、まずは日常生活の安定を確保することが大切です。当面の生活費を確保したうえで、余剰資金を投資に回しましょう。
資産運用をしないとどうなる?
資産運用を行わない場合、インフレ(物価の上昇)によって実質的な資産価値が減少するリスクがあります。現金をそのまま貯金しておくと、時間の経過とともに資産が目減りしてしまうのです。
また、公的年金だけでは老後の生活を賄うのが難しい現状もあります。資産運用を通じて、将来の安定した生活を確保するための準備を始めましょう。
初めての投資は何から始めるべき?
投資初心者は、NISAやiDeCoなど非課税制度を利用した積み立て投資からスタートしてみましょう。税制面のメリットを享受しながら、コツコツと資産を増やしていけます。
投資に慣れてきたら、不動産クラウドファンディングのような少額から始められる投資を試してみるのもよいでしょう。
まとめ
10万円から始められる人気の投資には、不動産クラウドファンディングや株式投資、投資信託、ETF、ロボアドバイザーなどさまざまな選択肢があります。それぞれの特徴を把握したうえで、自分の投資目的やリスク許容度などを考慮して、最適な方法を選びましょう。
投資初心者の場合、まずはiDeCoやNISAといった非課税制度の活用がおすすめです。生活防衛資金として3~6ヶ月の生活費を確保したうえで、少額から分散投資を心がけてください。
投資に慣れてきたら、次のステップとして不動産クラウドファンディングのような少額から始められる投資を試してみるのもよいでしょう。
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今回の記事を参考に、10万円を使って投資を始めてみてはいかがでしょうか。