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不動産投資

不動産投資の利回りの最低ラインとは?新築は何%?上げる方法は?

利回りの最低ライン、利回りの高い不動産の特徴、所有する不動産の利回りを上げる方法についてまとめました。利回りには3種類あり、何を知りたいかによって着目すべき利回りは異なります。そこで、3つの利回りについて計算方法とあわせて解説します。

利回りの高い不動産でも空室では収益を得られないため、利回りを気にし過ぎるのも良くありません。しかし、不動産投資の利回りの最低ラインを知っておくと、収益が低すぎたりリスクの高すぎる物件を避ける際に参考になります。

本記事は利回りの最低ライン、利回りの高い不動産の特徴、所有する不動産の利回りを上げる方法についてまとめました。利回りには3種類あり、何を知りたいかによって着目すべき利回りは異なります。そこで、3つの利回りについて計算方法とあわせて解説します。

不動産投資の利回り最低ラインは?

立地や物件の構造、築年数などで変わるため一概にはいえませんが、目安とされているのは6%です。

不動産投資をする目的によっても目指すべきラインは異なります。長期的な安定継続収入が目的なら、利回りは高いほど良いです。 

金融機関に預ける以外で資産を増やしたい場合、目安より低い利回りでも資産運用に成功していると捉えられることもあります。たとえば、預金の金利以上のリターンは欲しいもののハイリスクな投資は抵抗がある、といったケースです。

ただし、メンテナンスで物件の良い状態を保つことができ、空室になりにくいことが前提です。

不動産投資の利回りの種類と計算方法

利回りとは、不動産購入価格に対する利益のことで、通常1年間の利益の割合を指します。ここからは、以下の3種類についてみていきましょう。

不動産投資の利回りの種類と計算方法
  • 表面利回り
  • 実質利回り
  • 想定利回り

表面利回り

手数料や不動産の取得にかかる費用、メンテナンス費といった経費を考慮しない利回りです。

(年間家賃÷不動産購入価格)×100=表面利回り

実質利回り

 諸経費を差し引いた利回りです。購入する不動産を具体的に検討する際の参考になります。 

{(年間家賃-諸経費)÷不動産購入価格}×100=実質利回り

想定利回り

空室のある状態で売買される際に満室を想定した家賃を基に計算される利回りで、「満室想定利回り」ともいいます。

(満室時の年間家賃÷不動産購入価格)×100=想定利回り

利回りの計算式に年間家賃収入が含まれているため、空室が多くて家賃収入が減ると利回りも下がります。利回りが低いと旨みのない物件と見なされ、売却時に不利になりがちです。

空室のある物件は売却価格が安めなので、安いことを購入の決め手にすると、想定利回りを得られない可能性があります。

不動産投資で空室リスクは避けられません。そのため、空室になるリスクは減らせそうか、不動産会社は空室対策を持ち合わせているかもチェックしたうえで、購入するかどうかを決めましょう。通常、家賃は相場を参考に計算しますが、家賃の根拠も不動産会社に確認しておくと安心です。

利回りの高い不動産の特徴

都心から遠い、中古物件などの3つの特徴を、利回りが高くなる理由とあわせて解説します。

最寄り駅や都心部から距離がある

駅や都心から遠い物件は購入価格が安くなりがちです。家賃相場も利便性に連動する傾向ですが、購入価格の差ほどの違いはありません。家賃収入に大きな差がない分、数値の小さい郊外の購入価格で割り算するほうが、購入価格の数値の大きい都心より利回りは高くなります。

簡単な数値で表面利回りをシミュレーションしました。

都心郊外
購入価格3.000万円1,800万円
年間家賃収入100万円90万円
利回り(100万÷3,000万)×100≒3.3%(90万÷1,800万)×100=5.0%

利便性の高いエリアは人気が集まりやすいため、利回りが低くても競争力があり、売買が盛んという実情もあります。

中古物件

経年と共に物件のメンテナンスの負担は大きくなります。そして、似た条件の物件が近隣に建ち、空室が埋まりにくくなってきたら、家賃を下げざるを得ないでしょう。

前述した計算式からわかるように、家賃が下がれば利回りも下がります。不動産価格が安くても、空室になるリスクを考えて購入を躊躇する人もいるでしょう。

新築物件は家賃が高くても住みたい人は多く、中古物件と比較すると相場は高めです。しかし、中古物件の購入価格との差を埋めるほど家賃を高く設定することは現実的ではありません。相場からかけ離れた家賃では住みたいと思う人は限られるためです。結果として、購入価格を抑えられる分、中古物件の利回りは高くなるのです。

法定耐用年数の短い構造の物件

法定耐用年数は不動産など固定資産を通常使用できる期間です。 木造22年、鉄骨造(骨格材の肉厚4m超)34年、鉄筋コンクリート造47年と定められています。

耐用年数が長いほど、長期的な収益を期待できます。耐用年数期間内に利益を確定させる必要があるため、年数が短いほど利回りが高くなるのです。

不動産投資で利回りを上げるには 

所有する不動産の利回りを高くするためのポイントは、空室になりにくい物件にすることです。

新型コロナなど予想できない出来事で賃貸需要が変わり、利回りに影響することはあり得ます。しかし、利回りの改善を見込める出来事を把握して前もって不動産を購入すれば、利回りを上げるための対策をしながら投資できるでしょう。

こまめなメンテナンスや大規模修繕を怠らない

家賃を高く設定できて築年数が経過しても家賃を下げずに済めば、高い利回りを維持できます。

長く住んでもらえる物件は空室になりにくいです。そして、見た目が綺麗だと内見で好印象を与えられるため、住みたいと思ってもらえるでしょう。

そのため共用部のこまめな清掃、ふさわしいタイミングでの大規模修繕(たとえば屋根や外壁の塗装など)、設備の新設・入れ替えなどが欠かせません。大規模修繕は美観を保つだけではなく、事故防止にもつながります。

物件の付加価値を高める

「美観を保つ」「設備が故障したらすぐに直す」といった対応は、魅力的な物件を維持するために不可欠です。適切なメンテナンスは、経年劣化を最小限にします。

具体的には、間取り変更、たとえばユニットバスを分離して独立洗面台を設置するといった大がかりなリノベーションを実施すれば、物件の魅力は増すでしょう。

ただし、経費が少ないほど収益を増やせる点に注意が必要です。設備も建材もグレードの高いものにすれば理想の物件をつくれますが、工事費も高くなります。工事費がかかるほどローンの負担も大きくなるでしょう。

まずは、空室になって家賃が入らないリスクも考慮して、家賃収入から経費を差し引いた時の収益を算出して工事費を見積もりましょう。予算から設備や建材を選定することが大切です。

なお、最近ではIoT技術を導入した物件が賃貸にも広がっています。他物件と差別化を図り、選ばれる物件にする手段として検討してみましょう。

IoTはInternet of Thingsの略で、家電をスマートフォンで操作できるなど、あらゆるモノがインターネットでつながる仕組みのことです。住宅には、スマートフォンでドアを開け閉めしたり宅配ボックスの荷物を確認したりできるシステムが取り入れられています。

なお特別な設備を付ければ家賃に反映されるため、家賃の安さを重要視する人には敬遠されるかもしれません。しかし、特徴的な物件は数が少なく、家賃以上に妥協できない人には魅力です。家賃を高く設定できる点で所有者にもメリットが大きいといえます。

利回りが上がりそうな出来事のある立地の不動産を選ぶ

オリンピックなど大規模なイベントの開催、新駅・新路線の開業、鉄道の延伸や街の再開発などは、その後も街に人が来ることを考えて設計されています。たとえば2020年3月にオープンしたJR山手線の高輪ゲートウェイ駅周辺は、商業施設や高層マンションの建設が進められています。

スーパーやコンビニがオープンするなど利便性が高くなると、住みたい人が増える傾向があります。要するに、賃貸需要が高まるということです。賃貸需要が増えると家賃相場も上がります。人気エリアにある物件なら、家賃が高くても住みたい人は多くなるでしょう。高い家賃でも空室リスクが低いことで、高い利回りを期待できます。

再開発などの情報を知っていることは、不動産の価値を守るといった方法と同じくらい利回りを上げることにつながるといっても過言ではないでしょう。

安定した利回りを得るなら不動産クラウドファンディングという方法もある 

不動産投資の目的や物件の状態などで利回りの最低ラインは異なりますが、目安はあります。目安とされる利回りでは上手くいかないといえる根拠がない限り、一般的にいわれている6%はおさえたいところです。中古物件などは利回りが高くなります。ただし、築年数が経過している物件、また都心から遠い物件は、空室になりにくくする工夫が求められます。

不動産投資に慣れていないと、高い利回りをキープできる中古や郊外にある不動産を見極めることは難しいかもしれません。中古や都心から遠い物件は、新築や都心部の物件以上に空室リスクへの対策が重要となるためです。

しかし、初心者でも安定した利回りを期待できる不動産投資商品があります。不動産投資が初めての人にもおすすめなのが不動産クラウドファンディングです。

不動産クラウドファンディングとは複数のお客様から集めたお金で不動産を購入し、収益を分配する仕組みの商品です。利回りが比較的高い不動産に少額投資できます。運用の手間が少ないことも特徴です。

数ある事業者の中でも、不動産BANKなら1口1万円から投資できます。中古物件に投資するため、利回りは高いです。中古物件ではありますが、賃貸需要の高い首都圏の物件なので、空室リスクは低いと考えられます。

まとめ 

不動産投資の利回りの最低ラインは6%です。ただし、不動産投資の目的や物件の立地・築年数・構造などで利回りは変わってくる点にご注意ください。

利回りは1種類ではないため、どれを参照するかによっても目安は違います。ただし、どれも1年間の家賃収入を基に計算することから、満室経営を見込める物件選びが重要です。

住みたい・住み続けたいと思ってもらえる状態を保てるよう、定期的なメンテナンスや修繕も欠かせません。

利回りが高いとされる物件には特徴がありますが、中古など気をつけないと空室リスクが高くなることが懸念されます。不動産投資を始めたばかりの人だと特に、空室になりにくい物件を選定することが難しいかもしれません。

不動産投資初心者にもおすすめなのが、不動産クラウドファンディングです。不動産BANKでは、利回り6%を見込める首都圏の中古物件を扱っています。1口1万円から投資できるので始めやすいでしょう。少額投資で安定した収益を得たい方は、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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