高配当株はやめとけといわれる理由や、おすすめしない人の特徴についてまとめました。また、避けたほうがよい高配当株銘柄の特徴も解説しているので、高配当株投資で失敗したくない方はぜひ参考にしてください。
高配当株投資とは、配当利回りが高い株を選んで投資し、その配当収入を目指す投資手法です。魅力的にみえますが、調べるうちに「高配当株はおすすめしない」「やめとけ」という意見を目にして、不安を感じている方も多いでしょう。
本記事は、高配当株はやめとけといわれる理由や、おすすめしない人の特徴についてまとめました。また、避けたほうがよい高配当株銘柄の特徴も解説しているので、高配当株投資で失敗したくない方はぜひ参考にしてください。
目次
高配当株とは?
高配当株とは、配当利回りが高い株式のことです。配当とは、会社が得た利益の一部を株主に還元するお金のことで、配当利回りは1株あたりの年間配当額を現在の株価で割って求めます。明確な定義はありませんが、一般的に配当利回りが3%以上の銘柄は、高配当株と呼ばれています。
高配当株投資は、定期的にリターンが得られて成果が実感しやすいことから、多くの投資家から選ばれている投資手法です。
高配当株はおすすめしない・やめとけといわれる6つの理由
まずは、高配当株はおすすめしない・やめとけといわれる主な理由を6つみていきましょう。高配当株投資を始める前に、デメリットやリスクをおさえておくことが大切です。
減配のリスクがある
配当金は企業の利益から支払われるため、業績が悪化すると減配になるリスクがあります。それまで安定して配当があった銘柄でも、大きな金融ショックなどが起こった場合、減配や無配になってしまう可能性もゼロではありません。
減配・無配リスクを抑えるには、企業の業績が安定していて、長期にわたって高配当を継続している銘柄を選ぶことが重要といえます。
配当に税金がかかる
株の配当金には、20.315%の税率が適用され、受け取る際に徴収されます。1万円の配当金を受け取る場合、手取りは8千円ほどになります。
受取時の税金のほか、配当金を再投資する際には購入手数料が引かれるため、複利効果が弱くなり、投資効率が落ちる点もデメリットといえるでしょう。投資効率まで考慮したうえで、自分に必要な投資なのかを見極めることが重要です。
なお、配当金を非課税で受け取りたい場合は、NISA制度を活用する方法もあります。現行の「一般NISA」では最長5年間、2024年から始まる新しいNISAの「一般成長枠」では無期限で、配当金を非課税で受け取れます。
値上がり益(キャピタルゲイン)を狙いにくい
高配当株投資は、株価の値上がり益(キャピタルゲイン)を狙いにくいというデメリットもあります。一般的に、高配当株の多くはすでに成熟期に達した企業の銘柄であるため、大きな株価の上昇はあまり期待できません。
キャピタルゲインを重視する方にとっては、高配当株は魅力的に映らないでしょう。
配当金だけで生活をするのはハードルが高い
「配当金だけで生活したい」と思う方は多いかもしれません。しかし、高配当株投資で実際にまとまった配当金を得るためには、多額の投資資金が必要です。
配当利回りが3%と仮定して、1ヶ月20万円の配当金を得るためには、受取時の税金も考慮すると約1億円もの元手が必要になります。これほどの額を投資に回せる人は多くはないでしょう。
分散投資がしにくい
高配当株投資は、分散投資がしにくいというデメリットもあります。
高配当株は対象となる銘柄が限られるため、投資先の業種が偏りがちです。一部の業種に偏った投資になると、全体のリスクを高めることとなり、投資家にとっては理想的ではありません。銘柄だけでなく、業種を分散させる意識も大切です。
銘柄や買い時を見極める必要がある
高配当株投資は、ただ利回りの高い銘柄を購入すればよいというわけではありません。企業の財務状況や将来の成長性など、多くの要因を考慮して銘柄を選定する必要があります。
また、市場の動きを理解し、適切なタイミングで購入し、必要に応じて売却するスキルも求められます。よく理解しないまま投資すると、減配や含み損のリスクを抱えることになるでしょう。
高配当株をおすすめしない人
以下の特徴に当てはまる方は、高配当株投資に向いていない可能性があります。資産を無駄にしないためにも、高配当株をおすすめしない人の特徴をチェックしておきましょう。
投資に使える余剰資金が少ない人
高配当株投資でまとまった配当を得るには、少なくとも数千万以上の元手が必要になります。元手が少なければ得られる配当金も少ないため、余剰資金が少ない人にはおすすめしません。
高配当株投資に限らず、投資を行う際は6~12ヶ月分の生活費を確保したうえで、小額から始めましょう。
短期間で大きく資産を増やしたい人
高配当株は、配当金目的の長期投資を前提としているため、短期間で資産を大きく増やしたい方には不向きです。高配当株の多くは成熟した企業であり、株価の大きな上昇も期待できません。
短期間で資産を増やしたい方は、信用取引やFX(外国為替証拠金取引)など、ハイリターンを狙える投資手法を検討しましょう。ただし、ハイリターンを狙える投資手法はその分リスクも高くなるので、余剰資金以外には手をつけないことが大切です。
銘柄を分析するのが面倒だと感じる人
高配当株の選定や売買には、企業の財務状況や業績、将来の見通しなど分析すべき事項がたくさんあります。分析には手間と時間がかかるため、面倒だと感じる人には高配当株投資は向いていないでしょう。
手間をかけずに投資をしたい方には、ひとつの商品で分散投資ができる投資信託や、運用を専門家に一任できる不動産クラウドファンディングなどがおすすめです。
買ってはいけない!高配当株銘柄の特徴
高配当株投資を行う際には、配当利回りだけでなく、企業の財務状況や業績なども確認し、安定した配当を期待できるかどうかを判断することが大切です。
ここでは、買ってはいけない高配当株銘柄の特徴を5つ紹介します。高配当株を購入する際の参考にしてください。
配当利回りが高すぎる
配当利回りが高すぎる銘柄は、企業の業績が悪化している可能性があるため、避けたほうがよいでしょう。とくに配当利回りが7%を超える銘柄には注意が必要です。
配当利回りは、1株当たりの年間配当金を現在の株価で割った値です。配当利回りが高くなる要因は、1株あたりの配当金が増えるか、株価が下がるしかありません。
つまり、配当金利回りが高い=業績がよいとは限らないのです。業績の悪化により株価が下落して配当利回りが上がっているケースもあるため、配当利回りだけで銘柄を選ぶと損をしてしまいかねません。配当利回りが高すぎる場合は、業績が悪化していないかもチェックしましょう。
売上や利益が安定していない
売上や利益が安定していない企業の株は、経済の変動に弱い可能性があるため、投資先に選ぶにはリスクが高いといえます。とくに営業利益(本業の儲け)や経常利益(本業と本業以外の儲け)が減少している企業は、業績悪化の懸念があるため注意が必要です。
業績が不安定な企業からは、将来的に安定した配当を期待することは難しく、その結果、高配当を維持できなくなる可能性もあるでしょう。
配当性向が100%を超えている
配当性向が100%を超えている銘柄にも注意が必要です。
配当性向とは、純利益をどれだけ配当金の支払いにあてたかを示す指標です。配当性向が100%を超えている=利益を上回って配当していることを意味しています。これまでに企業が蓄えた余剰金を取り崩す必要があるため、高配当を維持するのは難しいでしょう。
減配や無配だけでなく、株価の下落リスクもあるため、配当性向が100%を上回る状態が続いている銘柄は避けたほうがよいといえます。
急に配当が増額している
急に配当が増額している銘柄にも警戒しましょう。特別配当や記念配当などによる一時的な増額の可能性があるためです。また、業績が悪いにもかかわらず、企業の戦略的な判断で配当を増額しているケースもあります。そのような銘柄に投資しても、安定した配当は期待できません。
安定的な配当を得るためには、配当増額の背景まできちんと理解することが大切です。
財務状況が悪化している
財務状況が悪化している企業の銘柄は避けましょう。負債の増加や自己資本比率、利益剰余金の大幅な減少などがみられたら、財務状況が悪化している可能性があります。
財務状況が悪化すれば、配当を続けられなくなる可能性があるだけでなく、株価が低下し、含み損が生じるリスクもあります。
高配当株を買うなら長期的に配当が安定している銘柄を選ぼう
高配当株投資は、銘柄選びや購入するタイミングさえ間違えなければ、比較的手堅い利益を見込める投資手法です。
高配当株投資を始めるなら、通信業界や生活用品など、景気に左右されにくい業界の銘柄を選ぶとよいでしょう。日々の生活に欠かせないサービスや商品を手がける企業であれば、一定の安定性が期待できます。反対に、景気の影響を受けやすい半導体や不動産、機械などの業界は避けたほうが無難です。
高配当株投資は、一度に大きな利益を得るための手段ではなく、長期的な視点での資産形成を目指すものです。リスクを分散しつつ、優良な高配当を見極めることが長期的に稼ぐコツといえるでしょう。
インカムゲインを狙うなら不動産クラウドファンディングもおすすめ
投資によるインカムゲインを求めるなら、不動産クラウドファンディングもおすすめです。不動産クラウドファンディングとは、インターネットを通じて投資家から資金を集め、その資金で不動産投資を行う投資手法です。運用で得られた利益は、投資額に応じて分配金として還元されます。
不動産クラウドファンディングに参加すれば、その後の運用は専門家にすべて任せられるため、高配当株のように売買のタイミングに悩むことはありません。また、高配当株に比べて利回りが高いケースが多いことも魅力のひとつです。小額から手軽に始められるため、投資初心者におすすめの投資といえるでしょう。
まとめ
本記事では高配当株投資について、やめとけといわれる理由やおすすめしない人の特徴、買ってはいけない銘柄の特徴を解説しました。
高配当株投資は、一見魅力的にみえますが、減配のリスクや税金、銘柄選択の手間など、さまざまなデメリットが存在します。とくに余剰資金がない方や、短期間で大きなリターンを求める方、銘柄分析が面倒に感じる方には、高配当株はあまりおすすめできません。
デメリットを理解したうえで高配当株投資を始めてみたい方は、配当利回りが極端に高い銘柄や利益が減少している銘柄は避け、景気に左右されにくい業界の企業を選びましょう。
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