1,000万円を1億円に増やせるかどうかに加え、具体的な方法やプランを詳しく解説します。さらに、記事の後半では、1億円を目指すときの注意点やポイントなども併せて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
資産運用を始める際、具体的な金額を目標にして始める方が多いのではないでしょうか。
ただ、「まずは1,000万円を目指したい」「老後資金として2,000万円貯めたい」など、具体的な金額を決めているものの、1億円は手が届かないと思っている方もいるでしょう。
今回は、1,000万円を1億円に増やせるかどうかに加え、具体的な方法やプランを詳しく解説します。さらに、記事の後半では、1億円を目指すときの注意点やポイントなども併せて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
1000万円を1億円に増やすことは現実的に可能?
1億円と聞くと、手が届かないイメージがあるかもしれません。しかし、結論からいうと、1,000万円を1億円に増やすことは可能です。もちろん、短期間で1億円に増やすのは難しいため、時間がかかることは留意しておかなければなりません。
とはいえ、長期計画であれば1億円に増やすことは現実的であり、比較的多くの方が1億円以上の資産を保有しています。ここでは、1,000万円を1億円に増やす際のポイントを解説します。
ポイント1:短期的に達成するのはむずかしい
1000万円を1億円にするためには、短期間ではなく、長期的な計画を練ることが大切です。実際、投資を始めてから1億円に達するまでに平均で約17年かかったケースもあります。
1,000万円を元手に短期間で1億円を狙うためには、高い利回りの投資商品を選ぶ必要があります。しかし、高い利回りの投資商品は、リスクも高いことから、大きな損失を受ける可能性も少なくありません。
そのため、着実に1,000万円を1億円にするためには、時間をかけて長期的な目線で計画を立てる必要があります。
ポイント2:1億円以上の資産を保有するのは39人に1人
投資で1億円を達成した方の中で、年収1,000万円未満の方は過半数を占めるといわれています。
また、野村総合研究所の推計によると、日本国内で1億円以上の資産を保有する「富裕層」は139.5万世帯であり、約39人に1人の割合であることから、意外にも身近な存在といえるでしょう。
出典:野村総合研究所
1000万円を1億円にするための投資方法5選
時間をかけた資産運用を行えば、1,000万円を1億円に増やすことは実現不可能なことではないでしょう。
とはいえ、さまざまな投資の種類があることから、どれを選べばいいかわからない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、1億円を目指すためのおすすめの投資方法を5つ紹介します。
不動産クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングは、不動産クラウドファンディング業者が投資家に出資を募り、集まった資金を元手に物件を購入・管理・運用します。そして、家賃収入や売却益などの利益を投資家に分配する仕組みです。
不動産クラウドファンディングは一口1万円から投資できるファンドが多く、投資初心者の方でも始めやすいことが特徴です。また、一度投資すれば、物件の管理・運用は不動産クラウドファンディング業者に一任できるため、契約期間を迎えるのも待つだけとなります。
不動産クラウドファンディングで期待できる利回りは3%程度、高いものであれば5%です。
たとえば、1,000万円を元手に毎月3万円を追加入金し、年利5%で運用できれば、36年9ヶ月で1億円に達します。28歳のころから始めれば、65歳の定年を迎えるまでに1億円になるでしょう。
不動産投資
1億円の資産を形成するためには、不動産投資を活用した資産運用もおすすめです。
不動産投資とは、マンションやアパートなどの不動産を購入し、賃貸物件として入居者に貸し出し、家賃収入を得るといった投資方法です。
不動産投資は、継続的に入居者を確保できれば、安定的な家賃収入を得られるため、長期的な資産運用に向いているといえるでしょう。さらに、物件によっては、購入時よりも物件の資産価値が上がることもあり、売却益を期待できる可能性もあります。
不動産投資の平均的な利回りは8%程度(表面利回り・一棟マンション)であり、ほかの投資方法と比較しても高い利回りを期待できるため、1億円を目指せる可能性があるといえます。
ヘッジファンド
ヘッジファンドとは投資信託の一種であり、最低投資金額が1,000万円からとなっているファンドが一般的。大口の投資家しか出資できない投資商品です。
また、株式や債券など、さまざまな種類を対象に投資を行い、市場が上がるときはもちろん、下がるときにも利益を追求する点が特徴です。仮に市場が大きく変動した場合であっても、ほかの対象物に投資を行い、利益を出すように運用されます。
ヘッジファンドで期待できる年利は10%〜となっており、効率的に資産を増やすことが可能です。高額な投資にはなるものの、1,000万円を1億円に増やしたい方に適した投資方法といえるでしょう。
投資信託
NISAの台頭により、昨今は資産運用として投資信託を選ぶ方が多いでしょう。
投資信託とは、投資会社にお金を渡して、投資のプロであるファンドマネージャーに運用してもらう投資商品です。投資の対象となるのは国内・外国の株式や債券などであり、投資信託の種類によって運用の対象が異なります。
投資のプロであるファンドマネージャーに運用を任せられるため、投資の知識がない方もはじめやすい投資といえるでしょう。また、投資信託の種類によっては、高い利回りを期待できるものもあり、1億円を目指すことが可能です。
株式投資
株式投資とは、企業が発行する株式を購入する投資手法です。企業は株式を発行して出資者を募り、出資者が株式を購入することで、企業は資金調達でき、事業を展開できるといった仕組みです。
企業は出資者に対して、出資額に応じた配当金を分配するため、出資者は株式を保有しているだけでお金を手に入れられます。もちろん、業績によって配当金額が変動することがあるため、毎回同じ額の配当金を受け取れるわけではありません。
とはいえ、企業の業績が安定していれば安定的に配当金を得られることから、長期的に株式投資を行えば1億円を目指せるでしょう。
また、株式投資では配当金や優待によって利益を得るほか、売買差益で利益を出す方法もあります。
1000万円を1億円にするために押さえておくべき投資知識
さまざまな投資手法によって、1,000万円を1億円に増やすことは可能です。ただ、資産運用を行ううえでは、基本的な投資知識を身につけておかなければなりません。
さらに、1億円もの高額な資産を目指すためには、押さえておいたほうがいい投資知識も数多くあります。ここでは、4つの具体的な投資知識を紹介します。
リスクとリターンは比例関係にある
投資や資産運用を検討する中で、「リスク」や「リターン」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
「リスク」とは、損失の可能性と言い換えることができ、リスクが高いということは、それだけ損失する可能性も高いことになります。
そして、「リターン」は、投資によって得られる利益のことです。リターンが大きいということは、期待できる利益が大きいことを指します。
投資の世界では、リスクとリターンは比例関係にあるとされており、リターンが大きい投資商品ほど、リスクが大きいとされています。つまり、リスクが少ない投資商品を選ぶと、その分投資によるリターンも少なくなってしまうのです。
たとえば、普通預金は元本が保証されていてリスクがほとんどありませんが、その分リターンも非常に小さいです。一方で、FXや仮想通貨はリターンが大きいものの、リスクが高く、中々手を出しづらいでしょう。
1,000万円を1億円に増やすためには、リスクとリターンの関係性について理解したうえで、どのような投資商品を選ぶか、慎重に検討することが大切です。
余剰資金を把握する
投資商品にはたくさんの種類があるものの、いずれの投資商品を選択した場合でも、余剰資金を使うことが大切です。
たしかに、投資は資金を投入するほど、リターンが大きくなります。そのため、できるだけ多くの手持ち資金を投資に回したいと考える方もいるでしょう。
しかし、前述の通り、投資はリターンもあれば、リスクもあります。仮に手持ち資金を全額投資した場合、市場変動の影響によって損失が出ると、資産を大幅に減らしかねません。
また、投資商品によっては、すぐに現金化できないものもあるため、急にお金が必要になっても出金できないこともあります。したがって、生活資金と余剰資金を分け、万が一損失が出ても問題のない余剰資金のなかで投資することが大切です。
複利効果を活用する
1,000万円を1億円に増やすためには、長期的に資産運用することが大切です。というのも、同じ利回りであっても、長期間のほうが「複利効果」によって利益を効率的に増やせるからです。
以下、単利運用と複利運用を比較したシミュレーションです。
年数 | 単利運用 | 複利運用 | 差額 |
1年 | 1,100 | 1,100 | 0 |
5年 | 1,500 | 1,611 | 111 |
15年 | 2,500 | 4,177 | 1677 |
25年 | 3,500 | 10,835 | 7,335 |
単位:(万円)
※利回り10%で計算
表の通り、単利と複利では年数を重ねるごとに大きな差が開いていきます。とくに、15年以上経過すると、1,000万円以上の差が生まれ、25年経過したタイミングでは約7,000万円もの大差が開きます。
また単利運用では、1,000万円を1億円にするのに非常に長い時間がかかってしまいます。しかし、複利効果を得られれば、利回り10%の投資を25年間運用した場合、1億円を達成することが可能です。
分散投資を行う
資産運用を行うときは、できるだけ分散投資することが大切です。そもそも、分散投資とは、地域や投資方法、投資タイミングなどを統一せず、複数に分けて投資する手法のことです。
一極集中に投資してしまうと、その投資先の市場変動の影響を受けてしまうため、損失の回復までに時間がかかってしまうことも珍しくありません。
しかし、分散投資していれば、損失が出た銘柄や地域、通貨があったとしても、利益が出た銘柄などでカバーできることから、安定した資産運用が可能となります。
なお、投資商品によっては、社会情勢や諸外国の政治経済の影響も受けることもあります。どの投資商品が、何と関わっていて、どういった影響を受けるのかを、あらかじめ確認しておくことが大切です。
1000万円を投資で1億円にするときの注意点
手元にある1,000万円をできるだけ早く1億円に増やしたいと考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、投資には、リターンだけでなく、リスクもあることから、どのような投資商品を選択するかをしっかりと吟味する必要があります。
ここでは、投資を行うときに注意したい3つのポイントを詳しく見ていきましょう。
まずは少額から始める
1,000万円をすぐに1億円に増やしたいからといって、すべての資金を投資に回すのはリスクが高いといえます。同じ投資商品に全額投資した場合、仮にその投資商品が下落してしまったら、大きな損失を受けることになるでしょう。
そのため、まずは少額を分散して投資することが大切です。とくに、投資初心者や、投資の知識があまりない方は、小さな額から徐々に投資額を増やしていき、投資そのものに慣れることがポイントです。
そして、十分に投資の経験を積んだあと、金額をどんどん増やしていき、大きなリターンを目指しましょう。
どのくらいの損失幅があるのか把握しておく
投資にはリスクがつきものであることから、仮に市場変動などの影響によって損失を受けた場合、実額でどれくらいの損失があるのかを把握しておくことが大切です。
以下、1,000万円を株式投資した場合において、株価が下落したときの損失額をシミュレーションしています。
投資額 | 5%下落 | 10%下落 |
10万円 | 0.5万円 | 1万円 |
50万円 | 2.5万円 | 5万円 |
100万円 | 5万円 | 10万円 |
200万円 | 10万円 | 20万円 |
500万円 | 25万円 | 50万円 |
700万円 | 35万円 | 70万円 |
900万円 | 45万円 | 90万円 |
1000万円 | 50万円 | 100万円 |
1500万円 | 75万円 | 150万円 |
株価が5%下落すると、1000万円を投資している場合、50万円の損失を受けることになります。具体的にどのくらいの損失を受けるかを理解しておくことが大切です。投資額を決める判断基準になることに加え、リスクについても確認しやすくなります。
短期間で大きなリターンを狙わない
1,000万円をできるだけ早く1億円に増やしたいという気持ちがあっても、短期間で大きなリターンを得ようとするのはおすすめしません。
冒頭で解説した通り、短期間で1億円を目指すのは難しく、あくまでも長期的な計画を練ることが大切です。
短期間で1億円を目指すためには、大きなリターンの投資商品を選ばなければなりません。しかし、リスクとリターンは比例関係にあることから、リターンが大きいほど、リスクも大きくなります。
順調に資産運用が進めば問題ありませんが、リターンが大きい投資商品は損失を受ける可能性も高くなるため、大きなマイナスを計上してしまうケースも少なくありません。
1000万円を1億円に増やす計画の立て方
長期的な資産運用によって、1,000万円を1億円に増やすことは可能です。とはいえ、実際にどのような計画で投資すればいいのかわからない方も多いでしょう。
ここでは、1,000万円を1億円に増やす具体的な計画の立て方を詳しく解説します。
目標達成の時期を決める
資産運用をするときは、まず目標達成時期を決めることが大切です。
いつまでに、1億円を達成したいかを決めることで、毎月どれだけ投資に充当すればいいのか、そしてどれくらいの利回りの投資商品を選べばいいのかがわかります。
また、現在の年齢から、あとどれくらい投資を続けられるかを検討し、その年数を目標達成時期として定めるのもいいでしょう。たとえば、30歳の方が、定年退職の65歳まで1億円の達成を目標とする場合、35年の時間があります。
仮に30歳の方が1,000万円を元手に、利回り5%の投資商品に毎月4万円を投資した場合、35年後には1億円以上の資産となります。
目標達成時期を明確にすることで、目標とする利回りや毎月の投資額を具体化でき、計画的な資産運用が可能になるでしょう。
資金を「生活費」「生活防衛費」「余裕資金」に分ける
投資を始めるときは、手持ちの資金を「生活費」「生活防衛費」「余裕資金」に分けることが大切です。
毎月の生活費はいくら必要か、生活防衛費として生活費の何か月分を置いておくかを決め、残った資金を余裕資金として投資に回しましょう。
たとえば、1,500万円の資金がある場合、100万円を生活費、400万円を生活防衛費として置いておけば、1,000万円の余裕資金があることがわかります。
生活費や生活防衛費を確保したうえで、余剰資金のなかで投資をすれば、仮に損失が出ても生活に支障が出るリスクを軽減できます。
計画に合う投資先を決める
時間をかけることで、投資方法によっては1,000万円を1億円にすることは可能です。そして、自分が立てた計画に合った投資先を見つけられるかという点も重要なポイントとなります。
目標達成までの期間や投資に回せる毎月の金額を計算し、そこから逆算して投資先を決めるといいでしょう。
定期的に運用成果と投資方法を見直す
1億円を目指すためには、定期的に投資効果と投資方法を見直すことが大切です。
たとえば、投資経験が浅いうちは投資信託を活用して資産運用したとしましょう。そうすると、ある程度利益を獲得できたら、リスク分散やより高い利回りを狙うために、資産の一部を不動産投資やヘッジファンドに回すという選択肢が出てきます。
このように資産運用を始めたばかりであれば、投資信託を利用するケースもあるでしょう。しかし、運用成果や投資方法を見直さなければ、最適な投資方法を選択できません。投資を始めたまま放っておくと、狙えたはずの利益を逃す可能性があるのです。
一方、定期的に運用効果を確認すれば、現状把握ができ、最初に立てた計画通りに進んでいるかがわかります。そして、運用成果を確認すれば、ほかの投資商品を検討するきっかけにもつながるでしょう。
まとめ
今回は、1,000万円を1億円に増やすことは可能かどうか解説しました。
結論として、1,000万円を1億円に増やすことは可能です。ただし、達成するためには時間がかかることや、計画的に投資する必要があることなど、押さえておくべきポイントがあります。
そして、1,000万円を元手に1億円を目指すなら「不動産クラウドファンディング」がおすすめです。不動産クラウドファンディングは、リスクとリターンのバランスがよく、初心者でも始めやすい投資方法だといえます。
なお、不動産クラウドファンディングを始めるなら、首都圏の中古物件に特化したエキスパート集団が管理・運用する「不動産BANK」がおすすめです。利回り6%という比較的高いリターンでありながら、リスクを抑えた投資を実現しています。
ぜひ今回の記事を参考に、不動産クラウドファンディングをはじめとする方法で、1,000万円を1億円に増やす投資方法を検討してみてください。